日韓夫婦のヨロカジ日記

前々回の日記に、出産したヒョンニムに代わり、シデクにて家政婦と化すと言った趣旨のブログを書いたと思う。

もちろん、予想を裏切らず、家政婦と化している。

なぜだか、第２子を出産したヒョンニムは、丸くなり、衰弱しているせいか優しい。
私が、何かをするたびに『ありがとう』と言う。

この、『ありがとう』と言う言葉。
在韓の方なら分っていただけると思うが、韓国人は滅多に言わない。
ついでに『すみません』に至っても同じ。
それだけに、貴重な体験ということが分っていただけると思う。

そして、シオモニ。
私とシオモニは、相性は悪くない。
シオモニの強引なところが、イヤな位で、随分よくしてくれてると思う。
もちろん、仕事で疲れて帰ってきたにも関わらず、私に『お疲れサン。休んでいいよ～』との言葉を掛けてくれる。

そうなったら、問題はないじゃないか。と、お思いの方もいらっしゃるだろう。
かく言う私も、そう思っていた。ヒョンニムさえ、おとなしくなれば、何とかなるだろう・・と。

しかし、居たんですわ。

ハルモニが。


これが、本当にすごい！！
以前は私に対しては、かなり良い振る舞いをしてくれてた。（以前のハルモニ）

それがどうだろう。この変わり様。
そりゃ、ヒョンニムとも折り合いが悪く、シオモニにも嫌われ、シアボジ（息子）に至っては、会話すらないのも頷ける。

この３，４日間、私がシデクに行った瞬間から、カンノっ子いびりが始まる。

「ヤー、ご飯の準備をしろ」←繰り返すこと１０回以上。

どんな時間帯でも言う。
そして、渋々台所に私が立つと、一緒に付いてくる。
そして一部始終を見ながら、「ご飯を炊け」と言う。

ヒョンニム用の食事が無くなったので、私が味付けの薄い料理を作ってると、

「アンタは作らなくていい。ご飯を炊け」
これを繰り返す。
その間、夫を始め、ヒョンニムやシアボジが

「ハルモニ！！口出しせずに、座って！！」

と言っても無視。

わしゃ、情けなくて涙がチョチョ切れたわぃ

もう、ずーーーーと、ずーーーーーと言い続けている。「ご飯を炊け」と。

食いボケや、年寄りだから・・と、思う人も居ると思うが、全くボケではない。
親戚が赤ちゃんを見に家に来たら、人が変わったように笑顔になり、会話を始める。
もちろん、親戚が来たので、その人たち分の「ご飯を炊け」と言う指示も、絶対忘れずに私に言う。

家事が終わり、一息つくと、またしても「ご飯を炊け」と言ってくる。
食事は終わっても、やがてやってくる食事の為に、「ご飯を炊け」と言う意味のようだ。
腹が立ったので、昨日は昼に８合炊いてやった。フンだ。

ハルモニに、キレタ夫が、

「人の顔見りゃ、ご飯ご飯って・・・！！全部分ってるから、何も言わないで！！」

と言ったが、変わりなし。

シオモニは、かなり苦労したらしく、ヒョンニムと２人で、私を慰めてくれた。
今はまだ、マシになったほうで、シオモニは結婚して１５年間は、台所に入らしてもらえなかったらしい！！！

そして、私の不機嫌な顔をみた夫の家族一同がハルモニ操縦法を教えてくれた。
とことん無視をしろ！と。

今まで、なんでハルモニがこんなに家族から嫌われてるのか分らなかった。
時々、かわいそうと思うこともあった。
だけど、こんな理由があることを知り、多いに納得。

そして挑んだ今日。
もちろん、到着早々、「ご飯を炊け」と指示してくる。
昨日の操縦法を聞いた私は完全無視。目も合わさない。


健康の為に、コーヒーを一日一杯しか飲めないハルモニ。毎朝食後に飲む。
だけど、今日は夕飯の後にも出してやった（笑）

ヒョンニムの為に悪魔に売った魂を、新しい場所に移すときが来たようだ。

いや、、しかしヒョンニムも今だけかも知れぬ。
油断は禁物。

シオモニも、ヒョンニムも敵わなかった敵である。
日本からやってきた、ガラスハートな私に勝ち目はないと思われるが、シデク一丸となって、乗り越えることにしようと思う。

夫の言った、「あと何年も居るわけじゃあるまいし・・」という言葉を信じながら・・。