天使の通り道

有川浩の「三匹のおっさん」を読みました。

　　　

還暦を迎えた三人のおじさん(おじいさん）が、密かにご町内の自警団を結成していろいろな事件を解決していくという活劇小説。
一人は剣道の達人、一人は柔道家、一人は身体は小さいけれど頭がよくて機械に強い。いろいろ武器まで作っちゃう。
見た目は冴えないんだけど痛快で頼もしいんですよ。

ゲーセンのカツアゲ、痴漢、初恋詐欺、動物虐待、モデルにって騙されて変な写真を取られちゃった事件、催眠商法・・・
ほ～、こういうところに気をつけなきゃいけないのかと意外に勉強になりました。
これから社会に出て行く少年少女にもお勧め。
今どきの男子高校生とかわいい女子高校生も出てくるし。
それにえげつない表現はあんまりないので安心して読めるのですよ。

気になるのは「アラ環てこんなにおじいさんて思われてるの？」ってところ。
私ももうじきにアラ環ですからねえ・・・
がっかりですよ。
おもしろかったのはその爺さん臭い剣道の達人が孫の男子高校生にファッションのアドバイスを受けてどんどん垢抜けていくところ。
「いいか、ボタンびっちり留めてズボンの中に裾入れて着るもんじゃねえぞ。中にＴシャツ着て上着代わりに羽織るんだ。」
「「こっちのライトアッシュとかどう。色味が渋くてお勧め。下に淡い綿パン合わせるといいよ」
などと結構ファッションの話が具体的なので中年以降のおじさんのカジュアルファッションの勉強にもなる感じ。

軽くて面白いのが読みたいときはお勧めです。