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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:海外雑感
オリンピックも終盤に入ってきました。
ロンドンオリンピックについて思うことを少し書いていきます。 開会式、カナダで録画放送を観ていた日系人の間でひと騒動ありました。カナダのCTVのチャンネルでは、日本の入場の様子が一瞬、それこそ0.5秒ほどしか映らず、なんの解説もされなかったということです。 アメリカのNBCのチャンネルを観ていた人は、数瞬の映像を観たようでした。 地元の日系掲示板では、移民の多いカナダという国で日本だけ差別されているとか、某国がスポンサーなのでその陰謀だとか、いろいろな説が流れました。 事情がわかってくるにつれ、日本選手団入場の映像がなかったわけは、手違いから行進の途中で全員退場させられてしまったので、放映する映像そのものがなかったということが伝わってきました。 手違いの誘導ミスにしては日本からIOCに抗議もなしでおかしいと思っていたら、今度は、日本選手団の311の瓦礫から作られたお守りが危険物とされ、そのせいで退場させられたという噂が伝わってきました。 壮行会で野田総理から渡されたお守りに、放射能が含まれていて、肝心の野田総理は開会式を観覧していないので、放射能テロとみなされたのではないか、そして、セキュリティー側の放射性物質への過剰反応を隠すことと、日本の名誉を守り、総理の失態を報道しないために、「手違い」などとハッキリしない言い訳をしているのではないかということです。 瓦礫から作ったお守りは、それに放射性物質がまったく含まれていなかったにしても、無神経だったと思います。 会場にはエリザベス女王がいました。天皇陛下も出席しているというなら、話は別ですが、日本の要人がいない席上に、いわくつきの物を持ち込むというのは怪しい行動です。 総理は同じ物を天皇陛下に献上できるのでしょうか。 また、それを受け取った宮内庁はどういう反応を示すのでしょうか? もし、宮内庁が「天皇陛下には渡せません」と言うなら、天皇陛下だけではなく誰が受け取っても危ないものだと思いますけど。 天王陛下に献上するはずだったビワから基準値を超える放射性物質が検出されて、献上取りやめになったという話もどこかで読みましたが、逆に、基準値をギリギリで下回ったとしたら、そんなものを献上できたのか、実際に天皇陛下が食されたのだろうかという疑問も沸き起こりました。そのビワが採れた地域で取れたほかの農作物は、誰が食べたのだろうかという疑問も出てきました。 原発事故を日本政府は「私たちって、大変!」という自己憐憫でしか見ていないのかもしれませんが、世界中が注目し、神経を尖らせているということを忘れてほしくないです。 こちら、対岸のカナダは太平洋を挟んで日本とはお隣さんです。海洋汚染は環太平洋のすべての国々にいずれ影響を与えます。島国の中にいて、総理はそういうことがわかっているのかどうかと疑問になる出来事でした。 開会式の騒動は、実際には本当の本当に手違いだったのかもしれません。 でも、それが手違いであったとしても、野田総理の配慮を欠く行動はメディアに流れていますし、すでに各国に知れ渡っています。 私の周りでは、放射能や放射性物質のことをよく知らなかった人までも、このニュースを聞いて反応し始めました。「瓦礫に放射性物質が含まれているかもしれない」ということは日本選手団の開会式退場エラーというニュースが流れるまで、普通のカナダ人の誰もが考えもしなかったことでした。 瓦礫がどこの瓦礫だったのか、原発事故以前に採取され、放射能に晒されない場所で採取され保管した材料だったのかどうかは知りません。でも、これからカナダの西海岸に流れ着くであろう大量の津波の瓦礫にも、人々は同じように反応するようになると思います。 野田総理の失敗は、とにかく世界中の話の種になるようなネガティブな話題を提供してしまったことです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.08.13 19:34:28
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