Dec. 31 恐怖の寝台列車
夕方、送り届けてもらったニューデリー駅。ここから寝台列車に17時間ゆられ、コルカタに向かうのです。この旅で、一番びびってたのがこの列車。なぜなら、3等という一番下のクラス、カーテンもない3段ベッド(←シート)なんだもん!!日本でだって、そんな列車に乗ったことないし~駅のまわりには人、人、人、そして車、リクシャー、タクシーでごったがえしていて、世界が茶色く見える。完全にガードされ、人ごみを縫ってホームにたどりつくと、あ~ここも、人だらけ。埃だらけ。列車が来るたび、発車するたびに、ひどい埃が巻き上がる!そして、チャリーンとチェーンを首から、腕から垂らしたチェーン売りのおじさんがうろうろしてる!!荷物を盗まれないように、ベッドにくくりつけるためのチェーン・・重そうな荷物を山積みにしたリヤカーを必死の形相でひっぱる男の人、汚れた風呂敷包みを頭に載せた、汚れた服のおばちゃんたち、これから列車にのる人々、、ホームは人であふれかえっていて、そんな中ガイドさんに繰り返し言われたことは・自分のシートから離れるな・まわりの人と口をきくな・何を出されても口にするなって!そんなに怖いんだ~~列車が到着して、座席を探してもらって、3段ベッドの一番上だったので、ひとまず安心。でも、「とにかくここにずっと居るように!」と言い残してガイドさんは去り・・インドでひとりぼっちになってしまった。とにかく安全な場所に避難!と、自分のシートによじ登って、バックパックをくくりつけて、ちゃんと座ることすらできない天井の低いそこでちっちゃくなって、様子をうかがってみる。ほどなく、ペットボトル入りのお水が配られる。でも、『これが噂の、睡眠薬入り(かもしれない)水!』と思い、シートのすみっこにポイっとする。列車のスタッフが「ディナーはベジにしますか?ノンベジか?」と乗客ひとりひとりに聞きにきたけど、「No, thanks」と断る。下にいるおばーさんが「この列車、ディナー付きよ。お金かからないよ」と言ってくれたけど、『乗客とスタッフでグルになって騙すって聞いてた!』と思い、「おなかいっぱいなのです・・」と、小さく答えてみる。。でもね、みんな下で楽しくやってるんだー3段ベッドの2段目を畳んで、1段目に腰掛けて、日本のボックスシートみたいにして、2家族と、おじーさん2人とがちびっこはちびっ子同士で、母親は母親同士、男は男同士でぎゃーぎゃー、ぺちゃくちゃ、べらべらやってる!!「降りておいでよ」って言ってくれたけど、「いいです・・」と断って、でも、ほんとはすごく降りたくて。。そうこうするうち、私が持ってたヘッドライトに気付いたファミリーのパパ(30代後半?)が、「Hey, 何それ?見せてよ!」って、すごくいい顔、興味いっぱいのキラキラした目で聞いてきた。その目を見て、もう、いいやーって思った。悪い人にはぜーったい見えないんだもん。仲間に入りたいから、入ることにした!