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テーマ:お勧めの本(7363)
カテゴリ:コドモの本*児童文学
ようやく夏らしい天気が戻ってきました。 一家中でひいていた風邪もやっと一段落・・・。 本当は、今週末は毎年恒例の花火大会&川キャンプの予定だったのですが、 病み上がりなので、断念しました。天気がいいだけに残念(><) 明日は8月6日。 人類に対して初めて原子爆弾が使用された日がまたやってきます。 子供の頃、原爆を描いた本は何冊も読みましたが、その中でとても印象に残っているのが 松谷みよ子さんの『ふたりのイーダ』です。 『ふたりのイーダ』は終戦から20数年後の世界が舞台です。 4年生の直樹が祖父母の家に遊びに行った時に、不思議な歩く椅子を見つけます。 暑く風のない、ゼリーの中にいるような夏の夕暮れの通り、コトリ、コトリ、と歩き 「イナイ、イナイ、ドコニモ・・・・イナイ・・・・」とつぶやく椅子。 このシーンはとても印象的で、小学生の頃からずっと心に残っています。 椅子を追っていくと、そこには廃墟が・・・。 全体としてはファンタジーのようで、謎解きのような要素もあり、子供が読むお話として、とても面白くできています。 謎がひとつひとつほどけて、思いがけない真実へと1本につながっていきます。 原爆投下そのものを描いた作品ではなく、原爆については話し言葉の中で淡々と語られます。 ショッキングな描写などはありませんが、戦争の悲惨が静かに伝わってきます。 長い時間がたっても人を苦しめ続ける、この兵器の恐ろしさも描かれています。 イーダちゃんが突然いなくなってしまってから、とまった時のなかでイーダちゃんを探してさまよう椅子が切ない。 ラストには生きる力が精いっぱいこめられています。 今や8月6日が何の日かわからない若い人もいるそうで、なんといっていいのかわかりません。 日本は世界唯一の被爆国として、核廃絶に向けて毅然とした理念を持って欲しいと思います。 去年の8月6日の日記 ■原爆投下から60年を経て思うこと http://plaza.rakuten.co.jp/peace4earth/diary/200508060000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 9, 2006 01:06:21 PM
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