大切なもの
びっき沼にて ↑Click!人間たちはいろいろと便利なものを作り、それまで手でやっていた仕事や家事を、機械任せにするようになった。機械がしてくれるから、たくさん物ができ、新しいものを考えてはどんどん作って、どんどん売る。機械がしてくれるから、時間が余って遊びに出る。遊びに出ると街にはいいものがいっぱい。楽しいこともいっぱい。だから欲しくなる。やりたくなる。でもそれは、みんな売り物、お金がいる。ただでは買えない。欲しいものほど、良いものほど値段が高い。憧れ。持っている人を見ると羨ましくなる。だから、もっと欲しくなる。物を作る方も、そんな人たちが欲しくなる、凄いもの、きれいなもの、便利なものを、どんどん売っていく。新しいもの、もっと便利なものを考えては、どんどん作り、売っていく。お金がいっぱい入って来る。買う方はどんどんお金が出て行く。だから、仕事をしないといけない。お父さんのお金だけでは足りなくなる。家で家事をしていたお母さんも、仕事をするようになる。これで、もっとお金が使えるぞ。もっと、もっと稼げ・・・。そうしてなくなったもの。失ったもの。代わりに大切なものがなくなっていった。たくさんの便利なものに囲まれて、たくさんの良いもの、きれいなものに囲まれて、幸せだと思った人たち。たくさんの良いものを持つのが幸せ・・・?よく考えてごらん。大切なものを失っているよ。歩いてごらん、自然の中を。思い出してごらん、自然と仲良しだった頃を。ほら、分かったでしょう・・・?