カテゴリ:人とのふれあい(people)
これまでのお話 その1 事の始まり その2 初体験の巻 その3 被害者発生の巻 「そりゃ、たぶんオルタネータがイカレてるね。」 レッカー車のお兄ちゃんはそう言った。 ゴムの焼ける匂いがしたこと アクセルを踏むと、ガクンとなったことや ハザードランプが最初は点かなかったのに、後になって復活したことが 特徴的なのだそうだ。 ラジオは、車種によって 電池がなくなってくると、勝手に節電のために ストップするように設計されているものがあるのだそうだった。 そんな話をしていると 後方から、パトカーのサイレンの音が聞こえて来た。 パトカーは、レッカー車の隣まで追いつくと サイレンを止めた。 どうやら、パトカーは私が作り上げた渋滞に巻き込まれて 立ち往生していたようだった。 レッカー車も、もし後方の入り口から入ってきていたら 私は、ずいぶん待たされたに違いない。 「全部済んじゃったよ。でも、ありがとね。」 と、レッカー車のお兄ちゃんがパトカーに向かって叫んだ。 車の修理は丸1日かかるというので、 Hちゃんに電話をすると なんと、 いつもならそんな時間には、家に居ないはずのご主人が たまたま、友人がプールに入るために遊びにくるというので 仕事を早引きして帰って来ていて 修理工場まで迎えに来てくれるという。 空港の近所の、その修理工場の敷地には 事故車が見事にずらっと並んでおり 背筋がぞっとするような光景だった。 私の車が(少なくとも外見は)無傷であることに感謝せずにはいられなかった。 10分でやってきたレッカー車といい まるで私のためのように 家に帰って来た、友人のご主人といい 私は、何と幸運なのだろう。 修理工場の入り口が非常にわかりにくい場所にあったので 私は、修理工場の外に出て 友人のご主人の迎えを待った。 ぎらぎらと太陽が照りつける真っ昼間に そんな寂しげな場所に突っ立ってるのは 私一人しかいない。 何故そんな寂しいところを巡回しているのか、 アイスクリーム屋のトラックが これ見よがしに、何度も何度も 目の前を通り過ぎる。 空では、手を伸ばせば触れそうに見える距離を 飛行機が通り過ぎて行く。 あまりにも喉が渇いたので 次回、アイスクリーム屋が通ったら、根負けして 買ってしまおうかと考え始めた時に 白馬ならぬ、白いSUVにのった Hちゃんのご主人と、その友人が、海水パンツ姿で現れた。 何と、ご主人の友人は、レッカー車が高速に入ってくる時に ちょうど、私の横で足止めを食っていたらしく、一部始終を知っていた。 遊びの予定だったのに 親切に迎えに来てもらったことを感謝すると 2人とも、ニコニコとして 「当然のことだよ。」 と、言ってくれる。 こんな炎天下で、喉が渇いたでしょう なんて話をしていた時である。 フロントグラスに、ぽつっと、 水滴が1滴落ちて来た。 水滴の数は、少しずつ増え… Hちゃんの家についたころには 大雨になっていた。 海水パンツの男2人は、うらめしそうに空を眺めている。 私はそこで Hちゃんのご主人が家に帰って来た本当の理由は 友人とプールで遊ぶためではなくて 私を、迎えに来てくれるためだったのに違いないと 確信したのだった。 うどんの会、無事決行。 写真がぼけてますが、Hちゃんのうどん、絶品でした。 この↑おうどん、つるっつる、しこしこ、うまうまーっ!! で、被害者は… この方達である↓ レッカー車で、車が45度になった時に 三つ葉の赤ちゃんの入った植木鉢が ころころと転がって、 苗が床に散らばってしまったのであった。 なんとか寄せ集めて ほにゃほにゃ状態のものをHちゃんに渡したが 無事育つかどうかは、不明である。 ちなみに、巨大な保冷剤で周囲を固めてあった ピーチ&ミルク&チョコレートのアイスクリームは無事で Hちゃんお手製のバナナケーキと一緒に しっかり皆のおなかに収まった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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