アイルランドの守護人
アッという間にもう3月。2月のバレンタインデー明けからのアメリカは、とにかくすごい。どこを向いても、「緑」一色。これ、実はアイルランドの色。 アイルランドお約束の緑の帽子 www.bbc.co.uk/london/yourlondon昔々、イギリスからアメリカに移民してきた人たちは、その後アメリカの隅々に散らばってそれから何代も何世代もこの地で生きてきた。そして、今ではりっぱな「アメリカ人」なんだけど、その中に多くのアイルランド人(アイリッシュ)がいた。 イギリス連邦の一員となるか、独立国家としての道を選ぶか、過去に多くの血をながしながら戦う人々はIRA(Irish Republican Army アイリッシュ・リパブリカン・アーミー=アイルランド共和軍)を結成し、イギリス各地(特にロンドン)でテロ活動を行ってきた。それを題材としたブラッド・ピットとハリソン・フォードが共演した「Devil's Own」という映画、見た人もいると思う。 緑の部分が独立国 赤い部分が、イギリス統治下 en.wikipedia.org/wiki/IrelandそのIRAが、去年、武力抗争の集結を宣言したときは、真偽はともかく感慨深いものがあった。で、そのアイルランド。その緑豊かな島国、守護聖人とよばれるのが、セント・パトリック。彼によってアイルランドにはキリスト教が広まったのだが、その命日の毎年3月17日は「セント・パトリックス・デー(St. Patrick's Day)」として緑のものを身につけ、盛大にお祝いされる。そういえば、アイルランドに危険動物やヘビがいないといわれるのはセント・パトリックのおかげっていうけど、本当なのかな~?まぁともかく、本国アイルランドを遠く離れたここアメリカでも、多くの人がお祝いをする。近頃うちの近所でも、よく見たら家々の窓に緑のシャムロック(三つ葉のクローバーみたいなもの)をかざりつけたり、やたらと緑物をかざっていたり。「I love IRELAND(アイ・ラブ・アイルランド)」Tシャツも売り出されてるし、アメリカの加熱ぶりって年々過激になっているんじゃない? 去年のシカゴ・リバー 川全部、緑色 すご~い en.wikipedia.org/wiki/St_Patricks_Day特に、アイルランド移民子孫の多い東海岸では、毎年この時期になると、いろいろな催しが行われる。ニューヨーク市中での大パレードは、超有名。今年も3月17日にパレードがあるらしい。もちろんボストンをはじめ、アメリカ各地でもいろんなパレードが繰り広げられる。緑装束に身を固めた人たちが、ギネスビールを飲んで大騒ぎのことだろう。 Celtic(ケルト人)の衣装 パレードにはお約束 http://gonyc.about.comそうは言っても、今だに多くの問題を抱えたアイルランド。武力紛争はひとまず終了でも、まだまだ「戦うことは多い」のだ。このご時世に戦争があるのは、油がらみの中近東や、アフリカだけではないのだよ。がんばれ、アイルランド!負けるな、アイルランド!今日もスーパー・マーケットで、ついつい「セント・パトリックス・デー・セット(緑のプラスチックコップのセット)」なるものを買ってしまったよ。それに、「I love IRELAND」Tシャツも、「Kiss Me, I am Irish(キス・ミー、私はアイルランド人)」Tシャツも、「I love Irish boy(アイ・ラブ・アイリッシュ・ボーイ)」Tシャツも持ってるもんね、私。こうなりゃ、やっぱりU2聞いて、アイリッシュ・コーヒー飲まなきゃ!(U2は、アイルランドが世界に誇るミュージシャンだ!)私もアイルランドな名前を持っているから、他人事とは思えないのだ・・・・ アイルランド国旗 www.london.gov.uk