カテゴリ:かやばの告白
私の後を付いてくるA子に、もう一つある行動が目立つようになってきた
それは、私の真似をする事 真似をする、と言っても洋服やかばんを同じにする、とかの程度だが… でも、以前は服の趣味が違っていて、A子を見かけた洋服屋は私が入らないような、少し派手目な感じのお店だった でも、だんだん私と服の趣味が同じになってきた と、言うよりも一昨日私が着ていた洋服そのままを、ある日着ていた事もあった 昔、偶然電車で一緒になった時A子の着ていた洋服を思い出す その洋服は私が前年のクリスマスに来ていた洋服とまるっきり同じだった まだ、喋っていた頃だったので私も「同じ洋服持っている」と告げた そうすると、A子はどこの街のどこのお店で買ったのか話始めた 同じだった 同じ街の、同じお店で購入した洋服 A子が好きでよく行くと話していた街 そして、私の彼が住んでいる街 小学生の頃は、すごく仲も良く洋服も同じようなのをお互い選んで着ていたり、洋裁が得意な私の母が作った洋服を一緒に着たりしていた その時の趣味がまだ残っていて、また一緒の選んだね、と思って笑っていた …もしかしたら、その時から『真似をする』という行為は始まっていたのかもしんない ある年、彼が大学を卒業するので卒業旅行(でも、私は派遣社員として働いていた)で宮崎に旅行に行こう、と話が出た 何回も一緒に旅行には行ってはいたがいつも関東近郊だったので、初めての長距離旅行に私は浮かれていた 宮崎に行くパックツアーのパンフレットを集め、ガイドブックを買っては旅行を楽しみにしていた そんなある日、通勤途中の信号に、私の前にA子がいた A子は宮崎のガイドブックを持っていた 気味が悪くなり追い越した私 そんな私の耳にA子が友人と携帯電話で会話しているのが聞こえた 「今度宮崎に行くんだ~ お土産? オッケー、買ってくるよ」 本当にA子が宮崎に行ったかは、わからない それよりも、本当にその時電話で話していたのかも、正直怪しい でも、その言葉を私の前で発したのは事実だ ある冬の夜、とうとう私は文句をぶつけた 帰宅しようと歩いていたら、A子と偶然遭ったのだ A子は、まずそうな顔をしてコンビニの方へ向かった ただ、そのコンビニの前を通り過ぎ、角を曲がってしばらく行けば私の家の前に行く 私は自宅に直ぐには入らず、しばらく家の前にいた 家の隣の角を曲がってA子が現れた 私を無視して通り過ぎようとするA子に言った 「こんな事、いい加減にしてくれる!?」 また、無視するA子 きれた私は 「聞いてるの!?」と声を荒げて言った その時A子が取った行動 泣いて謝ってきた 「ごめんね ごめんね」 私には一瞬、何を言っているのか理解できなかった 私の手を握り、泣きながら謝罪するA子 A子の話によると、昔みたいに私と仲良くなりたかっただけだと言う その思いが歪んだ形になり、後を付けてみたり同じ格好をしてみたりしたらしい A子も、そんな自分の行動に悩み他の友人に相談した 友人は「あんた、最低だよ」と言い、A子も自分でもそう思っている、と言った でも、なぜか止められなかった 友人に「最低」といわれても、自分の行動が理解できなくても、彼氏には相談しないんだなぁ 私は冷静に考えていた そんな私の考えも知らず、A子は泣いてばかり 「もう、いいよ 悪いと思っているなら、もうこんな事は止めてね」 「許してくれるの?」 「うん、もうこんな事しないって約束したらね」 「わかった、約束する!約束するよ!! あんた、本当にいい子だね!」 もう、あんな事はしない、と約束して別れた 理由を聞くと、私にも非はあったのだ 私が働き出した頃、近所で偶然A子に会った A子は携帯で話していて、何年か振り会う私なんか目に入らない、と言った感じで行ってしまった その次、道で会った時は、親しげに話しかけてきた この前の行動なんて無かったかのように A子と話すのは、私が高校1年生以来で懐かしくて、飲みに行く約束をした 久しぶりに盛り上がり、楽しい時間を過ごした それから朝、よく会うようになった 当時の私は渋谷で働いていた A子は新宿で働いていた 地元の駅から、A子が快速電車に乗り換える御茶ノ水駅までのおよそ20分間一緒に通勤していた ただ、当時私が働いていた会社は、色んな事がハード過ぎて朝の電車でゆっくりしたい、そう思う時もあった その時、通勤途中、前方にA子がいたら、通勤経路を若干遠回りにしていた それはA子が嫌いとかでは勿論なく、ただ一人で電車に乗りたかっただけだからだ 休みの日とか、話掛けられたら話すし、その会社を辞め他の会社に勤めだした頃は、避けるという行動はしなくなっていた ただ、その頃からA子の後を付ける行動が始まったのだ… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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