雨と日本食。
いろいろな方がコメントや日記でイタリアの暑さにたまげていたようです。ここ4~5日、40度近くまで行ってたもんね。ミラノより気温が低く、風通しがよいはずの我が家もピタリと風が止まり熱帯夜に苦しんでいたのである。暑いからと水を飲んで寝れば、翌朝にはそのまま人型にベッドにシミを作っていた。会社から一歩外に出ると汗が全身から水蒸気アイロンのようにシュ~っと立ち上ってきて、服がいつも蒸していた感じ。死亡者がこの暑さで驚異的にアップしたようだが、この気候では弱者は打ちのめされて不思議がないか。。。屋内勤めのわたしはまだしも、クーラーの効かないワゴン車を毎日乗り回しているおっとが、生き延びられたことを感謝せずにはいられない。(日差しが強いおかげでおっとの顔や腕はまるでアフリカ黒人のように、脱いだら2色アイスのようになっているけど。)昨日の夕方は曇って更に蒸していた。ラジオの天気予報は「今夜は論理的には夕立があるはずです。」と言っている。「論理的」とはなんだ? 最近だいぶ当たるようになってきたけど、当たらない天気予報だからうやむやな言い方で責任のがれをしているのだろうか?しかし田舎駅に着くと小さな水滴が空からポツリと落ちてきた。論理的にも実際的にも、本当に夕立が来るんだ?!わたしは慌てて家にスクーターを駆り、家に戻って夕立が来るのを待った。来ない。シャワーを浴びて外に出る。やっと雨にもならない水滴が数分落ちてきて止んだ。あ~あ、お湿りにもならなかったよ。また噴出す汗をぬぐいながら、わたしががっかりして夕食の準備をしているとおっとが帰宅。ドアを開けるなり、すごい風が入ってきた。それと同時に雷鳴が鳴った!大粒の雨が降ってきた!!!おっとは外廊に飛び出て「ひゃっほ~!!」と踊りながら叫んでいる。なんか、南米風に雨乞いのダンスをしてるみたいだ。わたしもうれしくなって一緒に踊った。雨の轟音に混じってご近所からもあちこちから歓声があがっていた。まるでワールドサッカーかなにかでイタリアが優勝した時の様だ。雨が来たと同時に我が家は寒いほど涼しくなり、久しぶりに熟睡した。。。と言いたいところだが、珍しく深夜映画にはまってしまい、眠れなかった。(タイトル知らない。ボンジョビがバンパイアキラーの映画)雨がこんなにうれしかったことなんて、もしかしたらはじめてかもしれない。***そうそう。書かなきゃ、と思ってるうちに日が過ぎて、ちょっとしおれてきたネタなのだが。。。たまにしか会わなくてもなぜだかずっと「距離の近い大好きな友達」っているよね?。。というか、わたしの場合、狭いつきあいが似合うようである。(一人っ子だし。)スポーツもバレーやバスケットなどの団体プレーより、独りでジムで無心に自転車こいだり、プールでひたすら水槽を往復するのが好き。(←おっとはまったく正反対)嫌いなひととは社交上でも上手につきあえないので、1回遭って、それ以上はなるべく遭わないように心がけている。嫌いなひとはだいたい第一印象でわかる。そんなひとにどんなにおいしい話を持ってこられても、さんざん悩んで拒否してしまうことがほとんどだ。(←あかんってか?)で、友達、となると「好き」か「大好き」なひとしか残らない。そんな友達は、日本で仕事していたときの同僚にも何人かいるし、大学時代の友達にもいるし。。。イタリアではなぜかサンフランシスコで出会ったベネチア在住邦人イタ人妻 とか、デザイン学校時代の友達とか。デザイン学校時代の友達なんて同じミラノ在住なのにめったに会わないけど「友達」と安心してられるところがある。1年半ほど前にはそうした「友達」のひとりがバンクーバーに転勤になってしまい、なんだか胸にぽっかり穴が開いたようで「もっともっとマメに会っとけば。。。」とちょっと泣いたこともあった。先週土曜日はそんな「友達」のひとりから電話があった!約1年ぶりの電話だった。友達「また、日本食レストランのデザイン、手がけたのよ。明日オープニングパーテイをやるの!来てね!!」この友達はもうひとりの日本人の女の子とペアで店舗デザインをしている。前回1年前に電話があったときも、彼女たちが手がけた日本食レストランのオープニングパーテイのお誘いだった。この時はスーパーの中でカートを押していて、よく聞き取れなくて電波の届くところを求めて右往左往したのだった。今回も同じくわたしはスーパーの中に居て、同じシチュエーションに笑い転げながら、大声で日本語を叫びながら、右往左往した。ミラノは今、健康食ブームで日本食ブームだ。あちこちで新しい日本食レストランが開店したが、その8割は中国人経営だ。彼女たちが今まで手がけた日本食レストランたちも皆、中国人経営である。1年前にオープンしたレストランはピアッツァフィレンツエの近く。店の名は「うさぎ」と言って雪ウサギを看板にあしらったデザインで純和風で可愛かったが、寿司はいまいちだった。しかしエセものであろうが、高くてめったに食べれない日本食の食べ放題の、飲み放題だったのでとりあえず満足はしたのだが。。。今回のレストランの名前は「木の香」。場所的にはナビリオの門からまっすぐ南下したところのある路地を入ったところではっきり言って目立たないのが残念。だが、店舗はナチュラルな木ときれいなオレンジ色にまとめられていて、明るくてモダンなレストランだ。日本の繁華街にあるしゃれたレストランみたい。ここのオーナー夫婦は安易に中華レストランからブームに乗って日本食レストランに切り替えたようなひとたちではなく、ミラノで知らない日本人はいないだろう日本食レストラン「禅」の板前をしていたご主人と、ロレート広場にある「木村」で働いていた奥さんだ。(マジンガーZとデビルマンが一緒に地球の平和のために立ち上がったようなものだ。)。。。。だから、寿司がうま~い!!!鳥カラも、てんぷらも、こんにゃくのぴりぴり煮も、焼き鳥も、うますぎるがな!!!オープニングパーテイだから、当然タダ喰いだったが、通常値段も日本食にしたらお手頃、良心的価格。「うさぎ」の時は彼女たちが招待したお客しかいなくて座ってゆっくり食べられたけど、今回は「禅」と「木村」のお得意客や、中国人の親戚であろう大家族も来てたものだから、店の中は満員電車状態。1つ皿が出されるごとに戦争状態で奪い合って食べた。久しぶりに遭った友達たちとも隅っこの方でひとが通るたびに身体をそらしながらおしゃべりを弾ませ。。。。あ、もちろん普段はこういうことはないと思います。いつもお薦めレストランなんて日記で紹介しないんだけど、あまりにおいしかったし、店舗デザインも可愛かったんで、下に住所を書いときます。ミラノ在住のかた、ちょっとわかりにくいところだけど是非一度は行ってみてね!!Ristorante GiapponeseKONOKAVia Pomponazzi 9,20141 Milano(vicino via Meda e via Pezzetti)Tel.02-89511868 。。。。最近ちょっといいことが続きすぎているな。あとで大きな不幸が振って来やしないだろうか?。。。。お嬢母来伊まで あと5日。