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2010.03.04
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カテゴリ:南仏生活
ヴヴォワイエVouvoyerチュトワイエTutoyer

pidooにとってまだまだ続いている課題です。

Vouvoyerは主語をVous あなたにして話すこと。
述語は敬語・「です」「ます」調になります。
相手が複数の時には「あなたがた」として使います。

Tutoyerは主語をTu きみにして話すこと。
「親しい口をきく」こと。タメ語ですね。(ってまだ死語じゃないですよね?雫

基本的には
敬語と、家族・友人間の話し方の違い
と理解して構わないとは思いますが。

pidooの場合。

日本人相手で、1学年以上年上なら、敬語で話します。
年上にタメ語は、なんとなく失礼な気がしてしまいます。
年上の従姉妹やちょっと親しくなってきた友人にさえも、タメ語はなんだか失礼な気がして、ところどころ敬語を織り交ぜたり。
ちょっと悩むところです。

フランス人相手ではもうちょっとゆるく、「同年代だな」と思えばTutoyerしています。

フランス語を習い始めた時の語学学校で、先生から「Tutoyerして」と言われていたので、
それほど失礼でもないのかな?という感覚はありました。

が、当初は明らかに年下フランス人にTutoyerされるとちょっとムッとしていましたブーイング
「年上には敬語だろ!」
みたいな(笑)

最近では全く気にしなくなり、年下でVouvoyerされ続けると、pidooのほうから
"Tu peux me tutoyer! チュ・プー・ム・チュトワイエ!"
(タメ語で話して!)

と提案します。

しかしこれが仕事の場だったり、子供の幼稚園の他のママになったりするとVouvoyerになります。
数回で会わなくなる場合ならいいですが、
何度も会っているとだんだんVouvoyerは他人行儀過ぎると感じてきます。

この切り替えどころがとても難しい。

明らかに同年代なら気軽に
"On peut se tutoyer ? オン・プー・ス・チュトワイエ?"
(タメ語で話そうよ)

と言えるのですが、
明らかに年配だと、このセリフ自体が失礼な気がしてどうしても言えません。
日本語に訳すからこそ失礼な気がするんですけどね。

ちなみに一般的にフランス人嫁・姑間でもVouvoyer
フランスにも目に見えない壁がありました!

pidooの結婚当初はそんな壁は見えなかったので、pidooと義理母間はTutoyerです雫

”世間の嫁姑はVouvoyerしている”ことに気が付いた時、義理母に
「知らないでTutoyerしていたわ!Vouvoyerしたほうがいい?」
と聞いてみたら、
「今さらやめて、他人行儀ね」
と言われそのまま現在に至ります。

ところで、VouvoyerからTutoyerへの切り替え時、フランス人はどうしているんだろう?
主人を観察しても、職場では年配だろうと上司だろうとすべてTutoyer
でもお店の店員や問い合わせする時などにはやっぱりVouvoyer

切り替え時をなかなかキャッチできません。

で、前述した
"On peut se tutoyer ? オン・プー・ス・チュトワイエ?"
タメ語で話そうよ

というフレーズも、なかなか耳にしないんですよね。
ということは会話中に、突然切り替えているのか??

うーーーん。

今現在、Tutoyerにしたいなあ、と思う人が何人かいます。
相手のほうからTutoyerしてくれたら、私からもできるのに。
律儀なフランス人も実は結構いるのです。

先日は相手の方から
「頼むからTutoyerしてくれ」
と懇願されました。いや、マジで懇願でした。

その人は60代の方だったのですが、曰く、
「君にTutoyerされると年寄り扱いされているようだ。
まだ若いと夢を見させてくれ」
スマイル

年配を尊敬する気持ちがアダになっていたようです。
というか、いつまでも若くいたいフランス人、
年を感じさせる言動はタブーと言うことなんですね?

別の人には、
「君が僕とTutoyerするのは距離を置きたいからなんだと思ったよ」
なんてことも言われていました。

距離を置きたい??そんなつもりないのに~~!!

先日は、友人の母親相手に、今までVouvoyerしていたのを前触れなしに突然Tutoyerしてみました。

するとものすごい笑顔付きで、私生活についてを色々話してくれ、いつもより話が弾みました!

どういうことだ…??
逆に、いつまでもVouvoyerしている相手とは、いつ会っても一般的で、他人行儀な、
くそ面白くない話ばかりしています(笑)。

別の知人は、
「会社で上司とTutoyerするきっかけがないものだから、
上司からはけむたがられているようだ」
なんて話していました。

う~~~~~ん…????

こうなってくると、日本語のタメ語・敬語と同じ定義とはとても考えられません。

「面倒くさいこと言ってないで、最初からTutoyerで通しちゃえばいいのに!」
なんて意見も挙がるかもしれませんが、
そんなことをしたら
「Vouvoyerでモノを話せない無教養な外国人」
として陰で笑われるのがオチですショック

逆のケースでもやはり混乱があるようで、日本語を教えている20歳の男の子の場合。

フランス語ではTutoyerしていますが、
最近日本語でもタメ語を積極的に覚え始め、タメ語で会話しています。
タメ語は知っておかなくてはならない言葉ですが、
それを「タメ語=Tutoyer」と理解してもらうのは、やはり、違う。

先生と生徒。年少者と年長者。
この区切りは日本社会を語る上での、永遠のテーマかなぁと。

そんな話をしていたら、
「じゃあ、(pidooとも)Vouvoyerするの?今まで僕失礼だったの?」
と慌てて聞き返されました。
いや、だからフランス語ではTutoyerでいいのよ雫

言語って結局、言葉だけを操れば言い訳ではなくて、
言語の背景にある伝統・習慣を含む総体的なもの。

Vouvoyer・Tutoyerの深い闇はまだまだ続きそうです…。





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Last updated  2010.03.05 17:54:28
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