こないだ札幌に行ったときは、帰路には夜の飛行機をとってありました。
だって、せっかく予定を空けて行くんだもん、３日間まるまる有効活用したいじゃないですか。早い時間に帰って来ちゃう理由はありません。それに・・・予約した時点で取れるもうひとつ前の便って、追加料金がけっこう高かったので・・・

とはいっても、この日は月曜日。普通の勤め人の友人に遊んでもらうわけにはいきません。
じゃあなにをするか。
これまでにもなんども札幌を訪れていながらなかなか果たせなかったことをすることにしました。

・・・自分が住んでいたあたり、大学があったあたりを訪れる、センチメンタル・ジャーニー。

まずは市電に乗って。
チェックアウトを済ませてトランクを預け、ホテルから数分西へ歩くともう市電の停留所があります。
普通、観光客はこんなところから乗らないよな
次の停留所のそばには、高校生の時に音大受験夏期講習会に参加した際に割り当てられて泊まったビジネスホテル跡が。電車通りを挟んだ反対側にはその時毎日のエサを買い込んでいた生協が・・・あるはずなんだけど、あれれっ？
どうやら経営譲渡されたらしく、名前が変わって普通のスーパーになってました。

さらに乗って行きます。
角を曲がるとすぐ、当時何度も先輩に連れて行ってもらったカレー屋があります。
アジャンタ。札幌のスープカリーの元祖です。以前ここに書いたことがあります。
今ではのれん分けの別のお店に知名度を奪われてしまった感がありますが、電車通り沿いのここが総本山。「総本家」と称してチェーン展開をしているお店はのれん分けの弟子のお店のようです。
でもね、繰り返しますがこの日は月曜日。アジャンタは定休日なんですわ。
やむなく、通過。

国道との交差点。この手前の２階にはゼミの行きつけだったやきとり屋があった。
今や、どの建物だったかも判別が難しい。
筋向かいのスーパーも名前が変わってる。その並びにももう一軒スーパーがあったはずで、夏暑い日にはそこでよく涼んでいたものですが・・・そこも無くなり、代わりに大きなショッピングセンターができていました。

その次は、大学があったところ。
私が卒業して間もなく、キャンパス自体が市内の北のはずれに移転してしまったので、今はそこは再開発されすっかり変わってしまった、とはきいていました。図書館、埋蔵文化財センター、そしてURの団地。ちょっと引っ越して移ってきた中学校。
それらの間をしばし散策。
この辺がうちの先生のレッスン室のあったところ、あの辺が音楽科のボロ校舎・・・と歩くうちにふと気がつきました。その辺に立っている木々って、細いものは別として、立派なものは以前からそのままあるものなんじゃないか、って。整地の際に一旦掘り返して植え直したものかも知れないけれど、もしかしたらそのままになっているものもあるんじゃないかしらね。
そう思ったら、寂しく思う気持ちも少し、薄れてくれました。

そう、これまでなかなかこれを実現できなかったのは、あまりの変化に自分の感傷がついて行けないんじゃないか、という思いがあったからなんです。思い出は思い出のままにしておくほうが美しい、現在の姿を見たら、心の中の絵が崩れてしまうような気がしてた。
でも、去ってから20年以上という長い年月が流れた今、距離を置いて見られる自信ができたというわけなんです。

さて。これは当時の私の住所。
３、４年生の２年間、学校から徒歩5分ほどのこの交差点のすぐそばのボロアパートに住んでいました。当時で既に築20年を越えていたと思われるあのアパート、さすがにもう無いだろうなぁ・・・



でも住んでいた当時もこの路地の除雪はちゃんとやってなくて、
住人が踏み固めた雪の上を通ってアパートの玄関まで
数段降りる形ではありましたけどね。

奥にもう一軒、同じような建物があるのがわかります？
両方を合わせて、白樺荘という名前でした。私が住んでいたのは手前の建物。奥の方にもうたの先輩がひとり住んでいました。手前が女性棟、奥が男性棟だったのです。
実はこの先輩から、10年くらい前だったかな？「白樺荘、まだあるんだよ」って聞いてはいたんです。でもさすがにもう残っていないだろうと思っていたんです。



お世話になった近所の風呂屋。
ここもまだあったんですね。
ここも月曜日休みですしお昼前ではいずれにせよ営業しているはずもないのですが、サイトによればちゃんと存続しているみたいですね。


この先このまま書くと字数オーバーしてしまうのは明らかなので、一旦ここで切りますね。





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