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カテゴリ:インド・名所、旧跡、歴史
これは以前も一度ご紹介したことがありますが、タージマハルの左側に建つモスクです。
タージマハルは南に向いて建っているのですが、そうするとその左手にあるこのモスクは東を向いて建っていることになり、その背後が西、つまりメッカの方角(正確に真西というわけではありませんが)になるというわけなのです。 で、ですよ。 イスラム様式で建てられているタージマハルは、そのすべてがシンメトリー(左右対称)を基本として造られているのですね。 じゃあそうするってえとなにかい、このモスクと同じものが右側にもあるってえのかい? というギモンに突き当たるのですが、百聞は一見にしかず、右側を見てみましょう。 あっ・・・ありました。 でもこれがモスクだとしたら、正面が西ということでメッカの方角になるわけで、みなさんモスクの中から正面玄関に向ってお祈りをすることになってしまい、それはなんだかちょっと具合が悪いような気がするのですが・・・ なんてことを思ってしまいますが、実はこちらはモスクではなく「迎賓館」と呼ばれる建物なのです。 まあもしかしたら本当にここに誰か偉い人をお迎えして、なにやら行事のようなものをやったのかもしれませんが、でもあきらかにこれは左側にモスクを建てるためのバランス取りの建造物に過ぎないと思うわけですよ。 確かに私も「スーツ一着買えば二着目は1000円!」なんて言葉に引かれて、本来必要のない二着目を買ってしまうことがありますが、それとこれとは予算的に比較にならないくらい違うのです。「左側にモスクを建てたら、右側の迎賓館は1000円!」ってわけにはいかないでしょう。もしそんなっことがあったとしたら、初めからモスクの建造費が通常の倍になっていたのでしょう・・・って、もしかしたらスーツも同じ仕組み? とにかくタージマハルはその壮麗さを褒め称えられる一方で、「偉大なる無駄」なんて悪口も言われてしまう建造物なのですが、もしそれが本当に無駄なものだとするのなら、この迎賓館こそ「無駄の中の無駄」なのではないかと思う次第なのであります。 つづく お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.13 11:39:52
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