|
カテゴリ:インド・名所、旧跡、歴史
と言うわけで、これが鏡の間(正確にはその周辺部)の壁面に施されている装飾です。白く光って見えるところがすべて鏡と言うわけです。
そもそも私たち人間にとって「鏡」というものは、わが身や風景を映し出す水面に始まり、表面を磨いて作る銅鏡などの金属鏡を経て、現在一般的に使われているガラス表面(背面?)にアルミニウムなどを蒸着させたものへと進化して来たわけですが、素材は何であれ、二次元的平面に広がる世界に対してはある種の畏怖を持って接していたところがあり、ある時代や宗教では鏡を祭祀の道具として使い、ミラーマンやひみつのアッコちゃんは変身の道具として来たのであります。テクマクマヤコン、テクマクマヤコン。遊んで暮らせるお金持ちになぁ~れ。 またインドでは衣服に鏡を縫い付ける「ミラーワーク」と呼ばれる(って英語でそう呼ばれるってことですが)ものがあり、そいつは装飾のためだけでなく魔除けの意味も込められているのです。 なのでこの部屋も、単に「鏡はキラキラしてきれいだなあ」というだけでなく、「邪悪なものは絶対この部屋には入れないからね」という意味もあるかもしれないと思うわけです。 そんなことをいろいろ思いながらこの部屋の装飾を見ておりましたら、埋め込まれている鏡が平面鏡ではなく凸面鏡であるということに気付きました。 これはおそらく、平面鏡が一方向に集中して強い光を反射するのに対し、凸面鏡は弱いながらも多方面に光を反射するという性質を利用し、どの角度から見ても必ずどこかの鏡のどこかの部分が光って見えるようにしたのではないかと思うのであります。 しかも凸面鏡なら実際より太って映るので、日頃からダイエットにも気を付けるというもの・・・ いや、そうじゃないぞ。 なにしろついこの間までインドでは、「太っているのが良いこと」とされる風潮がありましたので、逆にこの凸面鏡はより魅力的に見せるためのものだったかもしれないなあと、そんな風にもおもー次第なのであります。 なんだか今日はいろんなことを思っちゃったぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.13 11:46:32
[インド・名所、旧跡、歴史] カテゴリの最新記事
|