今日の音楽・・・At The Village Vanguard August 17,1967 / August 18,1967(Part2)
■At The Village Vanguard August 17,1967 / August 18,1967 / Bill Evans Trio8月18日の音源はミドルテンポの『In a Sentimental Mood』から。この演奏はいい。ほどよく抑制されている。ポリリズミックなフィリー・ジョーの特徴がほどよく出て、いい感じに仕上がっている。そのままの流れで『California Here I Come』やはりこのトリオの持ち味はこういいテンポの曲か。『Emily』はお気に入りのナンバーだ。ラストトリオの演奏が一番好きだ。ここでの演奏はまたちがったアプローチを見せているが、トリオが補完しあったいい演奏だ。フィリー・ジョーが扇動的にひっぱる、『G Waltz』この曲はこの日4度演奏している。というか、このヴァンガード以外では記録として残されていない。彼のオリジナルだが、作品が気に入らなかったのか。『Wrap Your Troubles in Dreams』もこの日の演奏の方がいい。2ndセットに。『You're Gonna Hear From Me』はほぼ同じアレンジだが、こちらの方が心地いい。酒が進んでいるというせいもあるか。『On Green Dolphine Street』は初リーダー作直後にもフィリー・ジョーとのトリオで吹き込んでいるが、こちらの方がいい。透明感がある。フィリー・ジョーと一緒というと、薬の匂いが漂うが、この18日の音源は前日のものと比べるとよく仕上がっている。ゴメスには暴走を止めるだけの力がないので、走り出すとどうしようもないのだが、この日はそれ以前でとまっている。発表を前提とした録音ということが効いているのか。バラードナンバーが多いと、もっと耳についたかもしれないドラミングもこれくらいならOK。August 18,1967 Disc1(1st Set)01.In a Sentimental Mood02.California, Here I Come03.You're Gonna Hear from Me04.Alfie05.Gone With the Wind06.Emily07.G Waltz08.Wrap Your Troubles in Dreams (And Dream Your Troubles Away)Disc2(2nd Set)01.In a Sentimental Mood02.California, Here I Come03.You're Gonna Hear from Me04.Alfie05.Gone With the Wind06.Emily07.G Waltz08.Wrap Your Troubles in Dreams (And Dream Your Troubles Away)09.On Green Dolphin Street(3rd Set)10.G Waltz11.You're Gonna Hear from Me12.Wrap Your Troubles in Dreams (And Dream Your Troubles Away)13.Gone With the Wind14.Emily15.G Waltz『GETTING SENTIMENTAL』での闇雲な疾走等、フィリージョーにはいいイメージがないのだが、ここでのものはいい感じだな。フィリー・ジョーが疾走するのをわかっているから、エヴァンスがバラードナンバーを控えたというのもあるだろうが。