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2007.01.17
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カテゴリ:面白かった本たち
宮部みゆきの本です。

図書館司書の仕事をしていると、よく利用者の方から本の感想をいわれます。
別に聞いたワケではないけど、本を返却されるときに面白かったとかダメだったとか。
みんな、どっかで誰かに話したいのでしょうね。

それで、一度宮部みゆきの「模倣犯」がはやったときに(その頃公共図書館で何十人待ちでした)
常連のおばちゃまが、「私はダメだったわ、救いがなさすぎて。気分が悪い」とおっしゃいました。
それ以来、なんとなく食わず嫌いしてしまった「宮部みゆき」。

このたび、たまたまうちの先生がこの「名もなき毒」を下さったので
重い腰をあげてとりかかってみました。

基本的に、ミステリは続きが気になって仕方なくなるので一気に読んでしまうのですが
これは、さらにストーリーに魅せられて一晩で読みきってしまいました。

そして、ミステリもので泣いたのも初めてでした。

人間がいる限り、そこには毒がある。

環境にしても、社会にしても、ココロにしても。
どんなに排除して無菌状態を作り上げたとしても、そこに人間が入れば必ず毒は生まれるのです。
つまり、毒があるのが自然な状態ということになるのでしょう。
かなしい現実。

私も、この名もなき毒を持っている。
でも、私は特効薬を知ってる。たぶん、みなさんも。

一度読んでみて下さい。


名もなき毒





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Last updated  2007.01.17 10:05:37
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