Ａｒｔ ｏｆ Ｌｉｆｅ研究所 プレイバックシアター　　　　　　

今日は、コンステレーションという、
日本では、まだ、馴染みが少ない、グループセラピーの主催。

わたしもトレーニングを修了しているが、
今日は先輩である高落氏にリードしてもらう。

もう４回目を迎える今日、
参加者の顔ぶれは、半数がこの場にはじめてくる人。

この場は知っていても、コンステレーションは全く初めての人。
別の場所で、コンステレーションをちらっと、知ったばかりの人。

さまざまな人たちが、さまざまな思いを持って、
さまざまな状況でこの場にいる。

今日のコンステレーションワークは、
休み時間を惜しむかのように、
丁寧なプロセスと、分かちあいがあった。

すでに、この場に来るまでに、あの手この手、散々手を尽くし、
準備が出来た人たちのコンステレーション。

コンステレーションに出会うべくして、出会った人たち。

個人に言及しても解決の糸口が見えない、家族システムからの影響。
本人はまったく思いもよらない、家族の秘密。

あまりにも深い悲しみや、怒り、
下の世代には知らされていない事実、
封印された押し込められた感情は、バランスをとるが如く、
無垢で無力な幼子に転移する。

それらの強くて激しい痛みと共に、
参加者として、代理人として、身を提供しあう、
このグループの質が、心地いい。

高落氏独特のリードで、
代理人としての身体的感覚を信頼しきって、
その場の変化に身をゆだねていく。

少ない情報で、感覚が先にやってくる。
このような代理人経験は、貴重だ。

思考は事実を容易に変更しうるが、
感覚は信頼できる。

自分の人生では経験し得ない感覚を、
代理人という立場で感じることが出来る。
肌感覚。。

頭でわかっていても、
身体的感覚を伴わないと、絵空事に感じてしまうことがある。

今まで見えていなかった世界が、
目の前で、コンステレーションとして、展開される。

タブーとして隠されてきた、死にまつわるコンステレーションが、
下の世代で見えない引力のように、混乱と共に再生された。

被害者の孫が加害者と同一化して、苦しんでいた。

先に生まれた兄姉の死の大きさと重みで、末娘は無力だった。

今日語ってくれた、クライアントたち、
その家族、その家族システムから除外された人たち、
そして、代理人として身を提供してくれた人たち、
見守る参加者、全ての人たちに、深々と頭が下げて、感謝。

そして、今日リードしてくれた高落氏と、この場に感謝。

コンステレーションの中で、息を吐きながら、
深々とお辞儀をする、あの姿勢が、もっともふさわしい。

ありがとう。それでも生きていてくれて。ありがとう。
いのちを引き継いでくれて、ありがとう。

過去の、何世代も前の、家族のもつれは、過去の人たちにお任せして、
今生きているわたしたちは、そろそろ今の人生を歩き出してもいい頃。

働きかけを受けた方たちのみならず、
その場にいたみんなが、今朝とは別人のように、
雲が取れてすっきりとした、美しい表情になっていた。