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2009.11.17
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カテゴリ:DVD
アカデミー賞を受賞した直後から、
観たいと願っていて、
DVDレンタル開始前から、予約していたのに、
(「つみきのいえ」は、もう、半年以上前に届いたのに。。)
TV放映されたあと、やっと、観ることができた。

まるで、観る最高のタイミングを、
待っていたかのようだった。

WSに参加する前日に、届いたので、
Good timingと、
観ようと思っていたが、観れなかった。

意味があることかと、思っていたら、
やっぱり!
終わってから、じっくり味わうのが、最高だった★

WSの2日間、「死」と「生」について、
ずっと集中して、考え味わったので、
わたし自身が、繊細に敏感になっていた。

計算され尽くした、すべてのシーン。
無駄が省かれ、
感じ、味わう余裕のある構成。

水墨画の洗練さ。
山形の美しい自然。

日本の美学、死生観が、
見事に、そこに映し出されていた。

なるほど、外国人にとっては、
新鮮で、日本文化に対しての羨望が、
強まったに違いない。

久石譲の美しいチェロの調べ。
アカデミー賞、万歳。

「能」を思わせる、美しい動き。
丁寧な動きの、一挙手一投足は、
謙虚な敬意と愛で、満ちていた。

人が人として、
人としての尊厳をもって、死ぬことに、
生涯身をささげたマザーテレサの、死生観に通じる。

クリスマスで、アベマリアを聴きながら、
「うちは宗派関係ないから。
仏教徒でも、クリスチャンでも神道でも、
アラーの神様でも、なんでも扱うから。」
と、何気にセリフで言わせて、
クリスチャンの葬儀シーンも、カットで入れる、
その用意周到さが、いい。

これは、日本人専用のものではなく、
すべての人類の普遍的なテーマ。

「死」=穢れ

というイメージを、払拭する、
神聖なる儀式。

「死」=「聖」

全て、あまねく人々が、
誰ひとり逃れることのない、「死」。

ひとりの人生の、
この世にたった一つの書き下ろしを、
世に送り出す直前に、
丁寧に、装丁するかのような納棺士。

この世に、存在する最後の最後、
故人の身体が、
生前よりも、多くを語る。

閉ざされていた愛が、
溢れ出す。

生前伝えられなかった想いが、
溢れ出す。

「死」が、このように、厳粛に聖なるものであるなら、
人々は、忌み恐れることなく、
「死」までの道のりを、「生きる」だろう。

償いのためにする、
けがらわしい仕事ではなく、
愛と感謝に、触れる仕事。

親が子を看取る。
子が親を看取る。
夫が妻を看取る。

孫の死、祖母の死、
さまざまな、愛が、そこにあった。

憎しみや怒りではなく、
謙虚に尊重する心から、
真実の愛を、受け取ることができる。

ラストシーンが、その真理を、
みごとに顕している。

ps.
わたし自身、
過去に、石文を、
プレゼントしてくれた、
大事な人たちも、思いだされた。





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Last updated  2009.11.17 01:04:27
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