神の子たち~パタヤスに吹く風~
この絵本は先日ご紹介しました『神の子たち』の絵本版になります。
http://plaza.rakuten.co.jp/pmdecorp/diary/200611180001/
絵本の内容は映画のストーリーに忠実に作られていて、
とてもわかりやすい絵本だと思いました。
この地での複雑な問題を、絵本作家の葉祥明(よう・しょうめい)さん
が絵本ならではのシンプルさをもって問いかけています。
画像でもわかりますがとてもやさしい絵で、人々の小さな顔には
全く表情がありません
それだけに、このゴミ処分場の世界の生々しさが何かしら
メルヘンのように映り、とてもこころに響いてくる絵本です。
シンプルなだけに、考えながら読み進めやすく、
とても共感を持ちながら読むことが出来ました。
映画を見れば、より理解が深まる本だとも思います。
この本は全文、日本語と英語訳の両方で書かれています。
巻末には、パタヤスゴミ処分場の説明や、登場家族の紹介、
四ノ宮監督の『神の子たち』の映画紹介等がカラー写真入で
掲載されており、資料としても大変参考になりました。
この本の収益の一部は、「クリエイティブ・イメージ・ファンデーション」
を通じて、パタヤスの貧困者の自立支援の為に使われるそうです。
※下記説明は本の引用になります。
●クリエイティブ・イメージ・ファンデーション
http://www.creativeimage.ph/foundation/index.html
パタヤス(フィリピン・ケソンシティ)の貧困者の自立支援を目的としたボランティア組織です。
〔貧困者層の子供の働きながら学べる学習プログラム〕〔妊婦への栄養学などの講習〕〔24時間対応の薬の無料配布〕〔職業技能講習〕などを中心とした活動を行っています。
葉祥明(よう・しょうめい)
1946年7月7日、熊本市に生まれる。
1990年、『風とひょう』でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。1991年、北鎌倉に「葉祥明美術館」をオープン。1992年、オリジナルキャラクター「JAKE]がふみの日記念切手に採用。1995年11月、旧ユーゴのこどもたちとのジョイント展(難民を助ける会主催)を開催。1996年4月、ウィーンの国連ビルギャラリーにて展覧会を開く。1997年、日本各地で『地雷ではなく花をください』原画展を開催。同年、ミュージアムショップ「JAKE HOUSE(ジェイク・ハウス)」を東京・自由が丘にオープン。1998年、心のバリアフリーをテーマに車いすの作家・松兼功氏と共同で詩画集「やさしさの引力」(中央法規出版)を発表、話題となる。
※以上、本より引用。
★葉祥明オフィシャルサイト
http://www.yohshomei.com/top.html