ご苦労様でした。
又野末春さんが81歳にして、現役を引退することになった。又野さんは50年の長きにわたり、越冬ヅルの給餌管理人だった。鹿児島県に広がる出水平野は鶴の越冬地として知られ、毎年、鶴が1万羽以上やって来る。そのおかげで、観光客もやって来る。わたしも7、8年前、見学に行ったことがある。夜中に家を出て、7時には到着していた。8時前位になると、軽トラックが2台やってきた。荷台には鶴のえさになる小魚がいっぱい、詰まれていた。鶴は遠くからそれを見守る。決して、すぐには近寄らない。さすが、野性の鶴だ。去ったあとに、じわりと近寄り、餌を啄ばみ始めた。又野さんは50年の節目と高齢が理由で引退を決意したらしい。鶴の保護会は今後も側面的支援を依頼し、後継者選びを急いでいる。これ以降、毎日新聞より出水の鶴が国の天然記念物に指定された翌々年、1954年に管理人に就任した。当時は飛来数が300羽に満たなかったが、餌をカモに横取りされないようにに長いくちばしだけが届く砂利のすき間に小麦を滑り込ませるなどして餌付けに成功。農業や民宿経営の傍ら、毎日の餌やりやねぐらの管理。傷ついたツルの保護に奮闘し、昨季で7期連続の「万羽ヅル」となった。その俣野さんが今春、「50年を迎えたし、冬の作業は体力的にきつくなった」と保護会長の渋谷敏彦・出水市長に辞意を伝えた。ツルの飛来は例年10月上旬。後継者の選定や育成に手間取れば、今季まで留任する可能性も残っている。50年間、本当にお疲れ様でした。自分の生きてきた年数より、長い間、ひとつのことに尽力された又野さんの偉業に拍手を送りたいです。これからもツルはあなたを慕って出水平野に降り立つでしょう。給餌員としての役目は終りましたが、ツルを愛する市民の一人として、どうぞ、お元気でツルの飛来を見守って欲しいものです。途中で終ってすみません。稲刈が始りました。これから、少し、忙しくなりそうです。でも、おいしい、おコメが食べられるよ!