カエルとうさぎが相撲をとったり、弓をひいたり、
はたまたダイビングをするうさぎに、見物するきつねや猫…
動物たちが人間さながらに遊びを繰り広げる…戯画。
HPより抜粋(ちなみに後期に展示)
国宝『鳥獣人物戯画絵巻』を展示する
「鳥獣戯画がやってきた!」が現在、東京・ミッドタウンにある
サントリー美術館で開催中。
ど~してもこの展覧会が気になり、早々に前売り券を買い求めた私。
今回の展覧会は、全貌を見せるということで、
前後期にわたって展示している。
その前期が、26日(月)まで。
うさぎにカエルにサルにきつね・・・と、擬人画が有名な鳥獣人物戯画絵巻だけれど、
実は、これ、甲・乙・丙・丁の四巻からなっているんですね。
上に紹介した カエルやうさぎたちの楽しげな様子は、
平安時代に描かれた 「甲巻」のもの。
甲は動物たちの表情が愛らしく、思わず微笑んでしまうものばかりだけれど、
乙巻になると、馬や牛、トリなどが動物らしく描かれています。
また丙巻(平安~鎌倉)だと、人間が登場し、さまざまな遊びに興じる様子が、
しかし(鎌倉時代に描かれた)丁巻は人間は人間でもタッチがまるで違うんです。
HPより抜粋(丁巻・前期より)
実際は 四巻が当初からセットだったわけじゃなく、さまざまな改変を経て
現在の姿になっているらしいんですけどね。
筆者も定かじゃないし、謎が多いところも興味深いところです。
(その筆者の謎にも迫った展示もありましたっけ)
この「甲乙丙丁」四巻の前半部が展示してあるのが、26日までの前期。
そして展示替えおこなわれ、
後期は28日(水)から12月16日(日)までとなっています。
前回、洋画を「音声ガイド」付きで鑑賞し、大失敗した思い出があるワタシですが、
今回も、思い切って、「音声ガイド」を借りてみました。
やっぱり、いつでも観られるものじゃないだけに、観るべきものは観ておきたい!
と思ったから。
いや~~!正解でした。
ほらほら、カエルがこんな顔をしている・・・とか、
甲巻で動物で描かれていた構成が、丁巻では人間で描かれているとか、
読経をあげている法師の声が、線で表現されているのは、
今のマンガ・アニメ文化の源流となっている・・・とか、
なかなか 説明されてこそ楽しめることもいっぱい。
ほか、この国宝の絵巻をもとに、現代に受け継がれてきた戯画画法を知ることができたり
と、
面白かったですね。。。
1時間ちょっと、すっかり虜になってしまいました。
筆の線で描きだされる 日本絵画史の一大傑作。
明日は無理でも、28日からの後期だけでも十分楽しめると思います。
一番上に紹介した カエルの気合のポーズは、後期に展示されるそうですから。
日本の古美術の世界に触れるのも、いいですよ・・・。
詳しくはこちら・・・でも。
開館記念特別展 鳥獣戯画がやってきた!