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テーマ:洋楽(3394)
「裏切り者のテーマ」という邦題もインパクトを残すこの曲は、黒人コーラス・グループO'Jays(オージェイズ)のヒット曲にして、フィラデルフィア・ソウルを代表する一曲だ。 フィラデルフィア・ソウルとは、70年代前半に一世を風靡したフィラデルフィア産のソウル・ミュージックのことである(そのまんまですね^^)。 プロデューサーにしてソングライター・チームであるケニー・ギャンブルとレオン・ハフが、その仕掛人だった。 黒人音楽をより聴きやすくした甘美なサウンドとポップなメロディが音楽的特徴と言えようか。 オージェイズは50年代から活動していた黒人コーラス・グループで、60年代にはいくつかのレーベルを転々としながら「Lipstick Traces」などの小ヒットを出したこともあった。 多い時には五人いたという彼らだが、ギャンブルとハフの設立したレーベルと契約した時には、エディ・リバート、ウォルター・ウィリアムス、ウィリアム・パウエルの三人組になっていた。 「Back Stabbers」は、その新レーベル"フィラデルフィア・インターナショナル・レコード"からの第一弾シングルである。 プロデュースはケニー・ギャンブルとレオン・ハフ。 '72年の夏にリリースされたこの曲は、同年の9月末にビルボード・ポップ・チャートの3位まで上がるヒットとなった(ソウル・チャートでは1位)。 下世話で高揚感のあるストリングスにのせて、エディとウォルターがコクのある歌唱を聴かせる。 ゴスペルで鍛えたそのヴォーカルはあくまで黒く、楽曲もR&Bを基盤としている。 だが、全体の印象はとても親しみやすい。 白人マーケットも視野に入れた、キャッチーで洗練された曲作りのせいだろう。 特に「わっていどぅ!」というキメの一節は、黒人音楽に興味のない人でもクセになりそう。 艶かしい裏声コーラス、MFSBによる流麗で引き締まった演奏も聴きどころ。 ここで作られたサウンドは、後のディスコへとつながっていく。 ヴォーカル、演奏ともに"プロの仕事"と呼ぶにふさわしいこの曲は、ポップ・ソウルとしても歌謡曲としても聴けるダサくて熱い名作です さらに、この曲を収録を収録した同名アルバムからは、名曲「Love Train」(ここを参照)が全米1位を記録。 その後もオージェイズは70年代を通して数々のヒットを出し、スピナーズやスタイリスティックスなどと並ぶフィラデルフィア・ソウルの象徴的存在となった。 '77年にはウィリアム・パウエルが癌で死去するも、グループは長きに渡って活動を続け、2005年にはロックの殿堂入りを果たすまでに至っている。 アルバム『Back Stabbars』(上ジャケット)は聴き手を選ばぬソウルの名盤。 この中の「992 Arguments」は、ホール&オーツもカバーしていたっけなあ(´ー`) つーコトで「Back Stabbers(裏切り者のテーマ)」を聴くにはここをクリック。 Soul Trainからの映像なんだぜ。 わっていどぅ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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