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テーマ:洋楽(3357)
カテゴリ:90年代以降の洋楽
初期は典型的なハードコアを演奏していた彼らは、アルバムを重ねるごとにメロディ指向を強めていく。 スピーディで激しいギター・サウンドにポップで美しいメロディを乗せるという方法論は、のちのメロコアそのものだった。 '86年にメジャーから発表した『Candy Apple Grey』(※)はラウド・ロックの大傑作で、ニルヴァーナのファンなども必聴の一枚だ. ボブ・モウルドは、そのハスカー・ドゥでフロントをつとめていた男である。 ハスカーは、ボブともうひとりの中心人物であるグラント・ハートとの確執が原因で'88年に解散。 ボブはその後二枚のソロを経て、'92年に自身のグループSugarを結成する。 同年に発表されたアルバム『Copper Blue』は、ハスカーのポップな部分をより強調したような良質のギター・アルバムに仕上がっており、メディアでも高い評価を得た。 しかし、そのSugarももう一枚アルバムを残して'94年に解散してしまう。 そして'96年、ボブは自らの名をタイトルに冠した3rdソロ・アルバム(上ジャケット)を作り上げる。 「Egøverride」は、そこからのシングルとなったミドル・テンポのロック・ナンバーだ。 作詞・作曲はもちろんボブで、後期ハスカー・ドゥやSugarの音楽性をさらに推し進めた仕上がりはまさにパワーポップ。 ノイジーなギター・サウンドとサビで炸裂する美メロの組み合わせが実にチャーミングだ。 ボブのぶっきらぼうな歌声も、それまでに比べて余裕を感じさせるもので、シンガーとしての彼の魅力を再確認させてくれる。 シャーシャーしたギターの音は、いかにもオルタネイティヴ・ロック(死語)という感じで、今聴くとちょっぴり微笑ましい。 しかし、元々はボブがこのテのサウンドの先駆者だったことを考えると文句も言えまい(笑 彼の音楽性が最良の形で凝縮された傑作ポップ・ロックとしてオススメの一曲です。 ボブは現在も活動を続けており、今年('08年)の二月には新作『District Line』を発表。 サウンド、楽曲ともに変わらぬ"モウルド節"を聴かせてくれたのは嬉しいかぎりだ。 ただし、日本での知名度はかなり低く、「Egøverride」を含む3rdアルバムも現在は廃盤なのが残念。 中古屋ではウン百円単位で売っていると思われるので、気になった方は聴いてみて。 もちろん後期ハスカーやSugarのアルバムもセットでね つーコトで「Egøverride」を聴くにはここをクリック! ※ ポム・スフレのメインHPではハスカー・ドゥの名盤『Candy Apple Grey』について取り上げています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.19 04:30:09
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