真理の御霊 （三輪山より）

神から人へ。神から人に与えしものには、ことばあり。光りあり。魂あり。

物質あり。自然あり。生命あり。喜びあり。感謝あり。心あり。

悲しみ、怒り、憎しみ、ねたみ、そも神は少しずつなれど、人に与えし。

なぜとあらば、人がそれらの感情なくあらば、人はただ、喜び、嬉しき、

楽しみのみの人となりて、努力するをせず、苦労するをせず、精進の意味も、

幸せの意味も、感謝の意味も、分からぬ、腑抜けし魂となりてしまうことを、

神は案じられしなればなり。なれば、かの悪しき感情たりといえども、

人に必要な、大事な感情にて、そを排するは不可能なり。無意味なり。

なぜならば、そは神が人に与え、取るに足りぬ、除くに除けぬ、

必要不可欠なる感情なれば。なれど多くの者が、その感情をあやつれず、

返りて、さなる感情の奴隷となり、逆に感情にあやつられ、もてあそばれ、

なされるままに、魂を預けさえする人間心。そは、神も予期せぬ出来事なりし。

なれば神は、戒告を与え、禊(みそ)ぎの機会を与え、人がその感情を浄め、

高め、おのが我欲に打ち勝ちて、おのが我執を乗り越えて、神に気付き、

罪を償(つぐな)い、さなる精進に挑み、励むを望まれし。

なれど、人は多くこれに気付かずただ、おのが悪しき感情にまかせて、

寄らばもめごと、触らば諍(いさか)い、浅しき魂と成り果てるかな。

なれども神は、それをも許し、人が精進昇華の機会を与え、人の悟りを

開くよう、気づきを得られるよう、仕組み与えて、待たれしよ。なれど人は、

容易に変わらず。おのが魂、汚(けが)すにふけり、魂の浄め、さらに進まず。

ただ、いたずらに徒(あだ)をなし、無為と、空虚の我執におぼれる。 

人は、おのが魂、心、肉体、全て神から賜(たまわ)りし。魂、心、肉体。

ことば、光、物質、恵みの数々。何一つ人は造れず、生み出せず。

なれども、汚す、乱すは余念なく、汚し尽くしぬ。乱し果たしぬ。

今、この時に至り、ついに神の審判が下りなんとする時。神に詫び、

乱し汚した全てのものを、見事に浄め、元に戻せよ。さなくば、神も

人を許さじ。人を救わじ。人の魂、神から預かりし、大切な借りもの、

預かりもの、なれば、返すに、汚してならず。

汚しし汚れは、浄めて返す。乱せし乱れは、直して返す。そが当然、

当たり前なる道理なり。人が神に、詫びて下座せば、たちどころに、

人を許さん。人を救わん。人が魂汚して当然。ことば乱すも仕方なきこと。

今ここに、ひとたびの悔い改めのみにて、神の寛(ひろ)き、厚き真心は、

人を許す。人を救う。なれば、今この時、時を失せず、神に下座せよ。

神に詫びせよ。神、人を愛し慈(いつく)しみ、この永きの時を常に見守り、

人の営み、迷いしあやまち、全てを見守り、許されてこられし。なれば人は、

その神に、感謝捧げ、神への報恩、神への帰依、神に委(ゆだ)ねて、神に仕えよ。

易(やす)きは、神に仕えること。難(かた)きは神に使われぬこと。なぜとあらば、

神に仕えるは、神の御心をおのが行の指針とし、迷いなく行(ぎょう)積まば、

それでよからん。なれど、神に使われぬ魂は、迷いに苦しみ、惑い悩む。

さにてついには、おのが迷妄の淵に沈み、永久に神の光を失うなれば。

さにて、神は、人を救わる。人助けらる。なれば、人は、仕え、使われ、

よく尽くせ。神に仕えてこの世を生きよ。元、同じ御魂(みたま)を分けられし、

人の魂は、それを求むる。それを喜ぶ。それを楽しみ、行を積む。

そが、真の神への報恩、神への感謝、神への祈り。神の求むる霊行なり。  

人が迷い、悩み惑うも、避けて逃ぐるな。そは、神の本意になし。

神の真意は、人の努力、精進、忍耐、御魂の昇華。苦しきことも投げ出さず、

辛きことにも立ち向かい、最後に許さる真の喜び。

なれば人は、苦しきときほど神に感謝。辛き時ほど、神に祈れよ。神は、

人の忍耐、努力、精励を、常に見守り、導かれる。なれば人は、迷わず行なえ。

迷わず進め。神のみ手に守られし事を信ぜよ。感謝せよ。ありがたき事なり、

神を感じ、神を信じる者。神を信じ、神に委ね、神に任せ得る者。

なかなかに、人は、神を信じず。神に頼らず。見かけは、神に祈り唱え、

感謝ささげ、行を行なうも、心は迷い、疑いに満つ。心は乱れ、心は騒ぐ。

ひとときの安らぎもなく、常に不穏の苦悩の心。なれば、行は、神に届かず。

神を喜ばせず。神は、人を救いたきにても、人が神を信じずば、

一途に祈らずば、ひたすらに謝らずば、何も行なえず。何も与えられず。

時に迷う。時に苦しむ。そを恐るることなかれ。人は弱く儚きもの。

ただの一言、一つのことばで、悩み、傷つき、己を損(そこ)なう。なれば、

心保つは、至難の業(わざ)。心穏やか、平らかに、安じ生きるは人の願い。

果たせぬなれど、たゆまず求めよ。乱れ、懊悩、煩悩に、踏み迷いては、

心正せよ。己、御し難く、心、治め難し。なればこその、霊行なり。心行なり。

体行なり。うまず、たゆまず、行いし後には、必ずや神のみ救いあり、光あり、

祝福あり。信じて行じる。大事なり。

委(ゆだ)ねて帰依す。根本なり。疑い、惑(まど)うは、行の乱れ。

乱れし行には、魂宿らず。魂なければ、行に至らぬ。至らぬ行は、神に届かず。

神に迎えられず。なれば、時に惑うことあれ、そをこそ感謝。己、直せよ、

改めよ。乱れ、惑いは、昇華の証(あかし)。惑いなければ、昇華もなし。

惑い悩むも、神のお仕組み。人への幸の贈り物。禊(みそ)ぎのことなり。

清浄、浄化、感謝し、喜び、それを楽しめ。さなる人に、神はさらに、

多くの恵み与えん。さにて終わらん。 

神の声を伝える人   「 神から人へ（下）」より抜粋
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