感想 『卵子story(ランコ・ストーリー)』
こんにちは、はんぺんです。女性の皆さんは、自分の「卵子」を意識したことがありますか?私がはじめて「卵子」を意識したのは、3年ほど前の婦人科検診でのこと。卵巣をエコーでチェックしてもらった際、当時のかかりつけ医がモニターに映った卵巣の画像を見せてくれながら、「これが卵胞。あなたはピルを飲んでいるから大きくならないけど、この卵胞が育って中にある卵子が飛びだすのが『排卵』ね」とレクチャーしてくれたのがきっかけでした。はじめてエコー独特の白黒画像に映ったつぶつぶっぽい卵胞を見たとき、私は思わず、「か、かわいい~!」と心の中でのけぞりました。よく育児エッセイなどで、エコーで見た胎児の画像を「かわいい」と思った母親が、「産まれる前から親ばか?」と照れ笑いするシーンがありますが、まだ胎児にすらなっていない卵胞相手にかわいいなんて、私はアホか! でも、かわいいものはかわいいんだから仕方ない。理屈じゃなくわき起こる、よくわからん熱い気持ち。卵胞から透けて見える卵子がまたキュートでした。そんなわけで、その日から私にとって卵子を含む卵胞は、とってもめんこい存在になったのでした。『卵子story(ランコ・ストーリー)』(きくちさかえ、鈴木賀世子著/小学館)を読んだら、今井久恵さんが描かれる「ランコ」がかわいくてかわいくて、フッとそんな記憶がよみがえりました。この本では、卵子=「ランコ」というキャラクターを通して、女性の体のしくみや月経・妊娠のメカニズムなどをマンガや文章で紹介しています。登場人物はランコのほか、セイシ♂くん(精子)、魔女のホルモン1,2、オリモノちゃん、ワタシ(ランコの主人である女性)。キャラクター化することで、ともすればややこしくなりがちな女性ホルモンや排卵のはなしも楽しく読むことができました。また、読みやすいよう、くだけた文章でわかりやすく書かれていますが、内容は月経トラブルやSTD、避妊、不妊治療など多岐にわたり、かなり実用的です。女性の体のしくみについある程度くわしい人には少々物足りないかもしれませんが、「これから知りたい!」という人にはじめの一歩としてぜひ読んでほしい。そういう意味では、中学生や高校生にもオススメです。この本でかわいいランコのこと、もっと知っちゃおう!