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テーマ:闘病日記(4014)
カテゴリ:脳死肝移植の経緯・妊娠出産
★★妹まいこ(ロンドン側)の視点>★★
次に真紀子に会ったのは、確か日本の診療所のとなりの病院の一室。あるいは診療所の 中の病室だったのかもしれない。大きな部屋の真ん中にベッドがひとつだけあった。 「驚かないでください」というような前振りとともに部屋に通された。 ベッドに真紀子が寝ていて、周りにはたくさんのお医者さんが囲んでいた。 真紀子は意識がなくて、大きな声で叫んで、手足を振り回して暴れていた。 ベッドが小さくて、暴れている真紀子が落ちるんじゃないかって気が気じゃなかった。 真紀子は少しでも人が触ろうとすると「いや~!!!」って大声出して暴れて。言葉じゃない 言葉も大声で発していた。 周りにいた男性のお医者さんが数人がかりで暴れる真紀子を取り押さえようと頑張って いたけど、無理だった。何人もの人たちが真紀子を押さえつけようとしているその姿は、 かわいそうって思うのと同時に、真紀子じゃないって思った。鎮静剤を打とうとして いたのかな・・・でも、しまいには諦めたみたい。何も処置がなされぬまま、時間が過ぎてった。 みんなの手が離れてしばらくしたら、真紀子はうずくまるように静かになった。 その時に私は「精神的なものかもしれません」って言われた。「原因が分かりません。 血液検査の結果が出ていないので、出たらもう少し分かるかもしれない」って。 「ばかやろ~!なんてトロいんだ!」って憤慨したのを覚えている。 静かになったあと、うずくまる真紀子の顔を見た。辛そうな顔・・・。思わず私もそっと 真紀子に触れてみた。そしたら、すごい強い力で振り飛ばされた。で、また大声を上げて 暴れだし・・・このままだったら、どうしようって・・・。 でも、お医者さんが「もしかすると触ると痛いのかもしれません」と言っていた。 でも誰も何も出来なくて、時折、真紀子は大声を上げて、暴れて・・・。どのくらいの時が 経ったか、どこからか「肝臓かもしれない」という言葉が聞えてきた・・・。 クリックをお願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 2, 2007 04:44:03 PM
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