今回のローマ旅行は、ダン・ブラウンの『天使と悪魔』を読んだ後だった。
ローマが舞台のこの作品、ローマに行ったことのある人なら、あー、あそこかー、と思う場所が何ヶ所も登場する。
映画化の話もあるみたいだから、もう一度行って、ちゃんと見とくか。
と言うわけで、まずは最重要地点、バチカンへ。
|
|
|
ところが、サン・ピエトロ寺院に行ってみたら、入り口は、例のイケメン衛兵たちががっちりガードしていて、観光客を中に入れてくれない。
なになに、今日は教皇がじきじきに重要なミサを行う日だから、一般人は入れない?
ガーン、そんなこともあるんだー。
後で知ったことだが、普段、衛兵はベレー帽をかぶっている。
教皇の大切なミサがある日は、赤い羽根つきのかぶとをかぶるんだそうな。
なるほど、確かにかぶってた。
しょうがない、出直すか。
気を取り直して、近くのサンタンジェロ城へ。
ここも『天使と悪魔』の舞台。
|
|
|
ところが・・・
サン・ピエトロに入れなかった人がみんなこっちにきたのか、すごい混雑。
どこを写真に撮っても、必ず人が写ってしまう。
城を撮りたかったのに、なんだこの、パッチリおめめの男の子は。
|
|
|
翌日、出直してやって来たサン・ピエトロの上からの眺め。
毎回このアングルで写真を撮るけど、今回は、きのうの名残の椅子が広場にずらっと並んでる。
復活祭のイベントの一つだったらしく、TVのニュースでもやっていた。
|
|
|
広場の写真を撮ったのはここ。
クーポラの上。
みんなここから、同じような写真を撮る。
サン・ピエトロでは、旅の仲間が、クリスチャンの友人に頼まれて、ロザリオを買った。
売店の店員さんは、みんなシスターたち。
ロザリオは、高いのやら安いのやら、デザインも豊富。
希望を言うと、次から次に、ロザリオを出して見せてくれる。
アメリカ英語を話す今時ファッションの女の子たちが、真剣に選んでいた。
サン・ピエトロを後にして、次に向かったのは、ナヴォーナ広場。
お目当ては、ベルニーニの傑作、『四大河の噴水』。
『天使と悪魔』でも、なかなかおもしろい登場の仕方だったし、ウンチクも少しは仕入れたから、気合十分。
ところがあ、大ショーック!
修復中だあ。
|
|
|
足場で囲まれた上にシートとガラスで覆われて、悲惨な状態。
かろうじてこのこの部分だけ見えた。
|
|
|
ラプラタ川の像なんて、この扱い。
ちなみに、前に来た時はこうだった。
|
|
|
あー、『天使と悪魔』の舞台巡りは、なかなか前途多難。
でも、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会では、ベルニーニの「聖女テレサの法悦」をじっくりと鑑賞できた。
|
|
|
この彫刻を初めて見た時は、これがベルニーニの作品ということも知らなかったが、恍惚の表情を浮かべる聖女、という表現に衝撃を受けて、強烈に印象に残った。
見れば見るほど素晴らしい。
でも、『天使と悪魔』ではどんな場面だったか、思い出せない・・・。
この小さな教会は、奥に秘密の通路のようなものがあって、その先に、なんと売店がある。
絵葉書などを売っているのだが、ほとんど誰も気がつかない。
私たちが行った時も、客は誰もいなかった。
レジの前には、化石のような小さな老神父が座っていた。
微動だにしないので、まるで蝋人形のよう。
アマーロの一口サイズの小ビンを売っていたので、絵葉書と一緒に買うことに。
レジに持っていくと、神父さま、アマーロの小ビンを手に取って眺めだした。
そして、ひくひくと肩を振るわせている。
ぎょ、ど、どうしたんだー、と一瞬思ったけど、なんと、笑ってるよー。
東洋の婦女子が、教会でアマーロなんか買ってるのが、よほど楽しかったんですね、神父さま。
あっ、まさか、呪いがかかったリキュールじゃないだろうなあ。
|
|
|
これがそのアマーロ。
『聖女テレサの法悦』の教会で買ったんだと思うと、もったいなくて飲めない。
次の目的地は、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会。
ところが、行ったら閉まってた。
またまたがっくり。
帰り道、歩行者天国になっている大通りで、消防車と遭遇した。
|
|
|
ギャルたちをかきわけながらゆっくり進むのは、はしご車。
到着した先は、とあるビル。
|
|
|
消防士が、はしごをするすると渡ってベランダに降り立つ。
そして何かを抱えた。
あっ、カモメだ。
ベランダが狭すぎて、飛びたてなかったんだ。
|
|
|
カモメはあっと言う間に飛び去った。
しばらく上空を旋回していたら、別のカモメがやってきた。
親子だったのかなあ。
ローマにはカモメがたくさんいる。
|
|
|
先へ進むと、また人だかり。
今度は、ビルから宙吊りのパフォーマンスだあ。
休日のローマは、地元の人たちも繰り出して、町中がお祭りのよう。
『天使と悪魔』めぐりは、今日はこのへんにしとくか。
続く~。
|
|