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2006.05.19
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カテゴリ:ダイエット
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肥満というのはふつう、からだが太っているという意味だけど、
医学的に「肥満」という言葉を使うときには、
脂肪が一定以上に多くなった状態のことをいうんです。

 人のからだはさまざまな物質でできているんだけど、
おおまかには、水分と、筋肉に多い糖質とたんぱく質、
骨に多いミネラル、脂肪でできているといえるんですね。

肥満というのは、このなかの脂肪の割合が多すぎることなんです。

だから、体重が重くても、プロレスラーやハンマー投げの選手など
筋肉や骨の割合が多い人は脂肪は少ないから、肥満ではないんですよ。

 現在、肥満の判定は、
身長と体重から計算されるBMIという数値で行われています。

これはBody Mass Index(肥満指数)の略で、
みなさんも聞いたことがあるんじゃないでしょうか。BMIはつぎの計算式で計算できます。


     BMI=体重÷身長(m)×身長(m)       
      ダイエット博士は・・・ 72÷(1.82×1.82)=21.7=22



 日本肥満学会が決めた判定基準では、
統計的にもっとも病気にかかりにくいBMI22を標準とし、
25以上を肥満として、肥満度を4つの段階に分けています。

肥満度の判定基準(日本肥満学会2000) BMI
低体重(やせ)18.5未満
普通体重 18.5以上 25未満
肥満(1度)25以上 30未満
肥満(2度)30以上 35未満
肥満(3度)35以上 40未満
肥満(4度)40以上


BMI25以上は肥満と判定されるけど、肥満に伴いやすい病気である、
高血圧や高脂血症、糖尿病などがなければ、病気とはいえないんですね。

日本肥満学会がBMI22が標準と決めたのは、
その数値なら肥満に強く関連する病気、
たとえば高血圧、高脂血症、糖尿病などにかかりにくいからなんです。

そうして、25以上になると、
そうした病気にたいへんかかりやすくなるんです。

だから、もしBMI25以上なら、まだ血圧や血中コレステロール、
血糖値などに異常値がなくても、十分に注意しなければならないっていうことですね。

欧米にくらべれば肥満の基準が厳しいです。

しかも肥満者の割合が少なく、欧米にくらべると、
極端な肥満の人が少ないといわれています。

ただし、日本人は、欧米に比べるとBMIが比較的小さくても
糖尿病などにかかりやすいことがわかっているので、
油断できないですね。

 男性の場合、どの世代でも10年前、20年前よりぐんと肥満者の割合が増えています。
とくに30代から60代の肥満者は30%を超えています。

 女性では、20年前に比べるとどの世代でも肥満者が減っていて、
10年前と比べても40~50代では肥満者の割合が減っています。

太るというのは、からだで使われるエネルギー量よりも
入ってくるエネルギー量のほうが多いということ。

使うエネルギーよりも入るエネルギーのほうが多いと、
残った分が体脂肪になってたまっちゃうんです。

例外も少しはあるけれど、基本的には太っている人は、
食べすぎ(入るエネルギーが多すぎる) か、
運動不足(使うエネルギーが少なすぎる)か、その両方です。

 肉や油脂などエネルギー量の高いものは少量でもエネルギーのとりすぎになりやすいし、
ごはんやめん類はそんなにエネルギー量が高くなくても、
量を食べすぎれば、やはりエネルギーのとりすぎになりがちです。

また、食事のあいまにお菓子や果物などの間食をとったり、
甘い飲み物を飲んだりすることも、エネルギー量のとりすぎになりやすいですね。

 運動不足は、現代人に共通した問題です。

 昔に比べると、交通手段が発達して自分の足を使わなくてもよくなったし、
さまざまな機械が発明されて肉体労働がぐんと減ってしまいました。

だから、意識して運動をしないと、運動不足になるのです。

もう一つ、食べる量やエネルギーだけではなく、
食べ方も肥満に大きく影響します。

たとえば、食事をぬく、不規則な時刻に食べる、まとめ食いをする、
早食いなどが、肥満しやすい食べ方です。

 規則正しく食べていると、決まった時刻に決まった量のエネルギー源が
体内に入ってくるので、からだはそれに応じて適度にエネルギーを消費します。

ところが、不規則に食べる習慣が続くと、
いつ食べ物が入ってこなくなるかわからないので、
からだは飢えに備えて一生懸命、エネルギーを脂肪としてためこもうとするんですね。

これが肥満のもとになります。

 とくに夜のまとめ食いをすると、
そのあとはエネルギーをほとんど使わない睡眠時間になるし、
夜は栄養の吸収率が高まるから、エネルギーを脂肪としてためこみやすいのです。

肥満でいちばんこわいのは、
命にかかわる多くの生活習慣病のもとになりやすいということです。

 日本人の死因の第1位はがん、第2位は脳卒中(脳梗塞や脳出血)、
第3位は心臓病(心筋梗塞や狭心症)です。

2位と3位はどちらも動脈硬化や高血圧、高脂血症などが大きな危険因子ですが、
これらには食事や肥満が大きく関わっているんですよ。

 それから、日本人の間で急激に増えている糖尿病、
高尿酸血症や痛風、脂肪肝、 膵炎なども、肥満との関わりが深い病気です。

 肥満のこわさは、生活習慣病だけではないんですよ。

 肥満している人は、体中あちこちに余分な脂肪がついています。

たとえば、のども脂肪で狭くなっています。起きているときはいいのですが、
眠って筋肉がゆるんでいると空気の通りが悪くなります。

それで、眠っている間に息をしない時間が何度もある
「睡眠時無呼吸症候群」という症状になることがあり、
下手をすると命にも関わります。

 また、肥満しても骨の太さはほとんど変わりませんから、
体重が骨や関節によけいな負担をかけます。
それが、腰痛や関節痛の原因となることも多いんですよ。

肥満の2大要因は、食べすぎ(エネルギーのとりすぎ)と運動不足なんだけど、
日本人の場合、ここ10年ほど、平均するとエネルギー摂取量はほとんど横ばい状態です。

それなのに肥満の人は増えているから、
運動不足の影響が大きいと考えられているんですね。

減量というと、運動よりも食事制限が重視されがちですが、
肥満の予防や解消には、運動もおなじくらい大切です。

 じつは、いったんからだについてしまった体脂肪を、
運動だけで減らすのはかなり難しいんです。

たとえば、体脂肪1kg(7000kcal分)を減らすには、
ウォーキング(1時間に約200kcalを消費)を35時間も続けなければならないからね。


 ですから、減量や肥満予防に運動がすすめられるのは、
運動そのものによるエネルギー消費に加えて、
筋肉がつき、基礎代謝量が増え、体脂肪を燃えやすくする、
という理由があるんですよ。

 それでは、どんな運動をしたらよいかということになりますが、
どんな種類の運動でも、どんな短い時間でも、やらないよりはやった方がいいんです。

だけど、より効果的にやりたいというのなら、次の2種類の運動を行いましょう。

どちらも無理せず、まずは今の体力を維持すればいいぐらいのつもり で、
ゆっくり始めましょう。


●体脂肪を効果的に燃やす有酸素運動(エアロビクス)

 脂肪は燃えるときにたくさんの酸素を必要とするので、酸素をたっぷりとりこむことのできる有酸素運動が最適です。

息を切らさずに長く続けられるウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、ゆっくり泳ぐ水泳などが、有酸素運動です。


● 体脂肪が燃えやすいからだを作る筋肉運動(アネロビクス)

 基礎代謝を高めるためには筋肉を増やすことが効果的です。

そのためには筋肉トレーニングが必要で、ジムなどの機械類で鍛える運動や、
軽いおもりを反復してもち上げるような、筋肉を使う筋肉運動があります。


肥満の予防・改善のためには、青・壮年は1週間に140~180分運動することが望ましいと、
「健康づくりのための年齢・対象別身体活動指針」(平成9年:厚生省)ではいっています。

効果を焦ったりはりきりすぎて強い運動をしすぎることも、
けがや事故のもとですから、強さは下の表ぐらいの呼吸数をめざして運動しましょう。

心拍数は、運動しながら10秒間の心拍数を数え、6倍して求めるといいですね。


いちばん手っ取り早い方法は、歩数を増やすことですね。

 1日1万歩を確実に歩くことが望ましいとされている
(健康日本21企画検討会・健康日本21計画策定検討会報告書)んですが、
現在の日本人は平均して、7,000~8,000歩しか歩いていないんです。

だからまずは、これを1万歩めざして歩くことが大切でしょう。

歩数を増やすには、次のようなことを心がけると効果的ですよ。


● 通勤、買物、子どもの送り迎えなど、外に出るときはできるだけ歩いていく。
● エレベーターやエスカレーターに乗らず、階段を使う。
● バスや電車に乗るときは、1つか2つ前の停留所や駅で降りて歩く。


肥満を防いだり、解消したりしたくても、効果を焦るのは禁物。
自己流の運動をいきなり始めると、膝や関節を痛めて運動できなくなり、
かえって太ることもあります。

● 病気のある人は→主治医に相談して許可を得ること。
そのとき、どんな運動がよいかを指導してもらおう。

● 久しぶりに運動する人は→自分が考えるより低い強度でまず始めること。
“楽である”と感じる程度から始めるとよいでしょう。
若い頃に運動をしていた人は、
昔できていたことは今もできる気になってけがをすることが多いので、要注意。

● 運動前には→けが予防のために、必ずストレッチでからだをほぐす。
終わっ た後もクーリングダウンのストレッチをして疲労回復を。

アメリカ海兵隊のフィジカルトレーニングを基本に日本の女性向けにアレンジしました。
キレイにヤセタイ人のための ダイエット体操を紹介します。
下の画像をクリックして下さい。


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Last updated  2007.01.05 23:48:15
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