妊娠をきっかけに、これまでの食生活を見直すという方は多いと思います。
太りすぎは駄目ですが、産婦人科のアドバイスで十分です。
赤ちゃんに栄養を沢山上げるためにも、
間違ってもダイエットサプリなど飲まないようにしましょう。
安産のために適正なカロリーや塩分量を知り、
正しい食習慣を身につけることは、
自分だけでなくご主人や生まれてくるお子さんを含む
家族の将来の健康を守ることにもつながります。
ポイント1 つわりを少しでも軽くするために
つわりを軽減する働きのあるビタミンB6は、
レバーやさば、いわしなどの青魚、緑黄色野菜に多く含まれています。
そうはいっても、食欲がなく食事を作るのも大変というときは
無理せず、のどごしがよく調理しないで食べられる
豆腐やサラダを食べたり、酸味のあるもので
食欲が増すように工夫してみましょう。
つわりは、空腹になるとひどくなることが多いので、
胃をからっぽにしないように何回にも分けて食べる、
また朝食の準備をしながらバナナをつまんだり、
外出時はクラッカーを持っていくなどしてはいかがでしょう。
ポイント2 便秘を防ぐために
子宮が大きくなって腸を圧迫するために、
またホルモンの影響から便秘になる妊婦さんも多いようです。
積極的に食物繊維を摂りましょう。
緑黄色野菜や根菜、豆類、
海草類は繊維質も多く、おすすめです。
規則正しい排便の習慣と適度な運動も便秘予防には欠かせません。
ポイント3 太り過ぎないためにもバランスよく1日3食
理想的な体重増加は妊娠中の10カ月で計12kgまで。
1カ月にすると1~1.5kgくらいまでになります。
つわりが治まる中期以降はとくに注意が必要です。
適正値を越えた体重増加は妊娠中毒症の原因になることもあります。
1日3食バランスよくという食事の基本をこころがけてください。
ポイント4 カルシウムと鉄分は妊娠前より多く
赤ちゃんの骨や歯をつくるカルシウムは1日に1000mg、
妊婦さんの貧血予防のための鉄分は20mg、
通常時のそれぞれ約1.7倍の量が必要になります。
それぞれを多く含む食品を毎日摂れるよう
献立を考え直してみましょう。
カルシウムが豊富で低カロリーな
ひじきや切り干し大根などもおすすめです。
牛乳は体質に問題がなければ、毎日飲みたいものです。
ポイント5 1日の塩分は10g以下に抑える
たとえば味噌汁は、味噌を控えめにして、
かつおや昆布などのだしを充分にとり、
具だくさんにしてみましょう。
だしと具材のうまみで、味噌の塩分を抑えることができます。
しょうがやにんにく、大葉などの香味野菜やレモン、
ゆずなどの柑橘類も上手に使うことで、
塩分を控えても物足りなく感じないようにしたいものです。
照り焼きやしょうが焼きなどの焼き物は、
あらかじめしょうゆとみりんなどで下味をつけるようにしたり、
熱いものは熱いうちに、冷たいものはしっかり冷やして食べると
味わい深くなり、塩分を抑えてもおいしく食べられます。
ポイント6 出産後の母体の快復とよい母乳のために
出産後、とくに摂りたい栄養素は、
たんぱく質、ビタミン、ミネラルの3種類。
良質な母乳のためには、肉、魚、卵、豆腐類などの
たんぱく質をバランスよく、できれば毎食摂りたいものです。
納豆や緑黄色野菜に多く含まれるビタミンKは、
血液を凝固させる働きがあり、
これも母乳に必要不可欠な栄養素です。
分娩後の鉄分補給のためにミネラルは充分に摂ってください。
ビタミン、ミネラルは妊娠中に増えてしまったシミ、
そばかすや肌荒れに効果があります。
妊娠中に増えた体重は6週間くらいかけて少しずつ元に戻っていきます。
体重が増えたままというのは、妊娠中に太り過ぎたか、
出産後に食べ過ぎているせいかもしれません。
とはいえ、育児期には体力が必要です。
無理なダイエットはせずに、必要な栄養をしっかり摂り、
高カロリーの糖類や脂肪を控えた食生活を心がけたいものです。
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