では、なぜ朝食をとる必要があるのでしょうか。
朝食抜きは、体重増加や心疾患に直結する
可能性があるとのアメリカの研究報告があります。
朝食を2週間抜いた健常女性は毎日朝食をとった女性と比較して、
その日の残りの時間により多く食べており、
「悪玉」のLDLコレステロールが高く、
インスリン感受性が低いという結果が出ています。
朝食抜きは太るとよくいわれる背景には、
このような裏づけがあるのです。
さらに朝食は食べたあとの活動時間が長く、
摂取したものが活動の中で消費されるため、
夕食ほどにカロリーを心配する必要もありません。
また、人には日内変動という生活のリズムがあります。
身体は朝食をとることで活動を始め、
脳は朝食をとることで活性化します。
朝食をとることは、午前中の仕事や
勉強の効率アップにつながるのです。
逆に朝食抜きだと血糖値が低下し、脳の働きがわるくなり、
仕事や勉強の効率が落ちるばかりか、
空腹でイライラすることもあります。
さらに気になるところでは、長期にわたって朝食を抜き続けると、
脳への栄養不足から痴呆になりやすいという調査結果も出ています。
1日のはじまりとしての朝食の習慣。
それは単に身体の健康によいだけでなく、
生活のリズムを整えることでもたらされる精神面への効果も
大きいといえます。
つい朝食を抜いてしまうという方は、
明日はほんの少しだけ早起きして、
健康的な1日をスタートできるよう、
朝食をとってみてください。
まずは、ごく簡単なものでもかまいません。
朝ごはんを食べることで、職場や学校での午前中の過ごし方が
昨日よりずっと生き生きとしてくるはずです。