デニー・ザイトリン『カセクシス』
今日は家内が一足先に名古屋に戻るので、新横浜まで送ってきました。 で、いつものように途中の町田でランチをしようということになったのですが、今日、まず我々が狙ったのは「atri」というイタリアンのお店。ネットによると「町田でナンバーワンのイタリアン!」だそうですから。 で、町田駅北口から徒歩7分ほどの場所にあるその店に行ってみたのですが、これが司法書士とか会計事務所とか、その手の事務所がびっしり入ったビルの上階にあって、入り口のメニュー看板以外、店の存在を窺わせるものがないという。ひゃー、これはまた穴場っぽい感じですなあ。ますます期待高まる〜! が! なんと今日は予約客で一杯で、ふりの客はお断りとのこと。あーら、まあ、残念。ま、仕方がない。次回に期待ということで。 で、プランBは特になかったのですが、ここへ来る道すがら「とろとろハンバーグ」なる看板が出ている店があったなあ、と思い出し、とりあえずそこへ行ってみることに。行ってみたら「ペダラーダ」というお店でした。 ということで、まったく無計画に入ったお店だったんですけど、このペダラーダというお店、結構良かったかも。大体、コスパが良かった。150グラムのハンバーグが1,000円だもんね。家内はそれを選び、私は200グラムのハンバーグ(1,300円)を注文。ちなみにここはメインの料理以外は全部セルフサービスなの。だからサラダもライスもスープも飲み物も全部セルフ。それでこの値段はお得じゃなあい? 名古屋の言葉づかいで言えば「お値打ち!」って奴。 で、味も結構おいしかったのよ。この「ふわふわハンバーグ」という奴、つなぎに卵とか小麦粉とか使ってないの。で、レア状態で運ばれて来るので、テーブル上でお好みで更に焼くという感じ。 ってなわけで、「アトリ」には行けなかったけど、その代わり「ペダラーダ」というお店を発見出来たので、良かったということにいたしましょう。 さて、それで無事、家内を新横浜まで見送れたのですけど、今日はたまたま横浜スタジアムで「ももくろ」のコンサートかなにかがあるらしく、駅はそのファンの方々でごったがえしておりました。5レンジャーみたいな恰好をした老若男女がこれだけ集まると、一種異様よ。 日本って、平和でいいな。 そして新横浜からの帰り道、再度町田のタワレコに寄って何かジャズのCDでも買おうかなと思ったら、店の片隅のちっちゃなスペースに押し込められたジャズの棚でデニー・ザイトリンの『カセクシス』を発見。あら〜、しかも1,000円じゃないの。このCD、前から欲しかったんだけど、日本では絶版で、アメリカ行った時も向うのCDショップで随分探したのに無くて、半ば諦めていたのよね〜。 かくして喜び勇んでゲット! そして家に帰って早速掛けてみたんだけど、これがなかなかよろしい。 ザイトリンって、人種的にはユダヤ人で、顔なんかもうJ・D・サリンジャーそっくりっていう。もともと精神科医で、だからこのアルバム・タイトルの「カセクシス」って言葉も精神分析の用語(愛情を何かに注ぎ続ける、精神的エネルギーを特定の対象に貯留する、という意味)なんだけど、ジャズ・ピアニストとしては、セミプロというか、バリバリのジャズマンではないわけね。だから、演奏にもちょっとセミプロ的な甘さがある。 だけど、ジャズってのは、ただ演奏が上手けりゃいいってもんじゃないからね。むしろ、そういう甘さが味わいになるということもある。 ザイトリンの場合、やはり精神科医としての知的な部分というのがあって、それが独特の格調の高さを生み出しております。感じとしてはドン・フリードマンにちょっとだけチック・コリアのスパイスをふりかけたような感じと言いましょうか。だからね、系統としては「きれい」系。決してしたたる汗が飛んで来るような演奏ではござんせん。 こんな素敵なCDが1,000円で買えたら文句ないでしょ、ってことで、教授のおすすめ! にしておきましょうかね。カセクシス +2 [ デニー・ザイトリン ]価格:1080円(税込、送料無料) (2016/8/14時点)