一般の人というか、多くの日本国民が理解できないのは、
「輸出等で稼いだ外貨を日本国内に持ってくることはできない」
という点です。
理由は簡単で、日本国内では外貨が使えないためです。
「いや、自分は外貨預金を持っているぞ」
と、思われた方がいるかも知れませんが、それは例えばアメリカドルならば、
「貴方がアメリカにドル資産を持っている」
だけで、日本に持ってきているわけではありません。貴方がアメリカで保有するドル資産を、WEB上で見ている、というだけの話です。
ドル建て預金を日本国内で「貨幣化」したいならば、両替するしかありません。その際には、日本の銀行が、
「アメリカの負債(ドル建て預金はアメリカの銀行の負債)を引き受け、日本円の銀行預金を発行する(キーボードで打つ)」
ことで、貴方の日本国内の銀行のお預かり金額を増やしたに過ぎません。実は、「両替」も信用創造の一種なのです。
元々は貴方のものだったドル建て預金という日本の対外資産(アメリカの対外負債)は、両替してくれた日本の銀行の「アメリカにおける資産」として残り続けます。
アメリカ・ドルは日本国内で使えない以上、当たり前の話なのです。
というわけで、日本がアメリカと貿易や投資をし、ドルを稼いだとして(=経常収支の黒字)、そのドル資産は未来永劫(資本移転等をしない限り)、日本国の対外資産として残り続けます。
逆に、外国が日本との取引で日本円を稼ぐと、それは「外国が日本に日本円建て資産」として永遠に残り続けます。
一定期間内の、日本と外国の取引の収支を意味するのが「経常収支」。そして、経常収支の黒字は日本の対外純資産(=対外資産ー対外負債)として蓄積されていきます。
『上半期の経常収支 黒字額 去年同期比4兆7000億円余増
日本が海外との貿易や投資などで、どれだけ稼いだかを示すことし6月までの上半期の経常収支は、黒字額が去年の同じ時期より4兆7000億円余り増えました。貿易赤字が縮小した一方で、企業が海外への投資で受け取った配当や利子などが増えたことが主な要因です。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし1月から6月までの上半期の日本の経常収支は12兆6817億円の黒字でした。
黒字額は去年の同じ時期と比べて4兆7148億円増えました。(後略)』
――――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 「経常収支の黒字は善、赤字は悪」じゃないから
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