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2024.08.18
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カテゴリ:政治経済

中野先生の講義を受け、色々と謎が解けたのですが、潜在成長率は、
「労働投入量」
「資本投入量」
「TFP(全要素生産性)」
 で決まるのですが、実は「測定」できているのは労働投入量と資本投入量だけです。


 実際のGDPは、労働投入量と資本投入量では説明がつかない成長をしてしまうため、その乖離を「TFP」と呼んでいるのです。

【日本の潜在成長率(右軸)と資本投入量・労働投入量・TFP(左軸)】



http://mtdata.jp/data_92.html#TFP


 潜在成長率とは、潜在GDP(供給能力)の成長率です。本来、潜在GDPは「最大概念」で見るべきなのですが、内閣府や日本銀行は「平均概念」で見ています。


 平均概念の潜在GDPで見ると、潜在成長率は単に「過去のGDP成長率の平均」に収束していくことになります。


 その上で、日本の潜在成長率は、統計的に、
「労働投入量」
「資本投入量」
「TFP(全要素生産性)」
 で成り立っていることが分かります。


 労働投入量と資本投入量は計測可能。とはいえ、現実のGDPは労働・資本の投入量では説明がつかない成長をしてしまう。というわけで、経済学では、
「=実際の経済成長率-労働投入量・資本投入量」
 を「全要素生産性」として統計しているのです。


 つまりは、経済学者は「生産性向上」について説明することができないのです。


 理由は、簡単。「やってみなければ分からない」ためです。


 そりゃそうだ。生産要素(ヒト、モノ(資本)、ワザ(技術))がどれだけの生産性向上をもたらすかなど、生産活動に投じてみなければ分かるはずがない


 しかも、時期、企業、国家、外部環境等により、生産性向上効果は変わる。同じ機械を投入したとしても、生産性向上の効果は時期、国家、企業によって変わるのですよ。

――――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: ヒト、モノ、ワザ

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Last updated  2024.08.19 08:34:43
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