改めて解説しますが、為替レートは、
「これで決まる!」
といったことはありません。経常収支、金利差、インフレ率、政治家の発言、中央銀行の政策変更など、様々な要因で決まります。
「○○だから、為替レートは○○だ」
と、断言する人は、無知か、バカか、詐欺師か、嘘つきか。四者のいずれかと断定して構いません。特に、「当たっとき」が要注意です。当たることもあれば、外れることもある。たまたま「当たった」のを最大限に活用しようとするのが、詐欺師のビジネスモデルですよ。
何しろ、為替レートは外為市場の思惑で決まります。思惑が事前に分かるならば、わたくしは今頃、億万長者ですよ。
例えば、
「日本が対米10兆円の経常収支の黒字、アメリカが対日10兆円の経常収支の赤字」
になったとします。その場合、日本企業はアメリカで10兆円分の「ドル」を稼いでいる。そのドルを日本国内で使うとなると、「10兆円分のドルを、日本円に両替する」ことが必要になります。
となれば、「ドル⇒円」の両替が増えるため、円高ドル安が進む。
と、外為市場が思った場合は、実際にドル売り、円買いが進むために、円高ドル安になるでしょう。自己実現型預言ですね。
もっとも、その際に日米金利差が10%開いていたら? 日本の経常収支の黒字による「円高」の思惑と、金利差による「円安」の思惑がぶつかり、どうなるか分からない。
というわけで、わたくしは、
「これからは円安になる。円高になる」
は、言わないのです。だって、分かんないから。
2015年1月15日、スイス国立銀行は突如、為替レート無制限介入策を中止すると発表しました。結果、スイスフランは高騰しましたが、あの際に「スイスフラン急騰」に賭けていた人は、億万長者になったんじゃない。(というか、そもそもスイスフランはユーロとペッグしていたわけだから)
要は、そんな政策や政治家の発言で大きく揺れ動く「賭け対象」に大金をぶち込むとか、常軌を逸しているという話なのですが、さすがに今回の「これ」は円高ドル安に向かわせる可能性が濃厚(あくまで「濃厚」であり、確定ではない)。
――――――――――――――――――続く――――――――――――――――――
記事タイトル: 時が来た
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