月には特別な思い入れがあります。夜の街に出かけるとき、深夜とぼとぼ歩く道、夜明け前、出勤途中と、いつも月を探しています。
ブルームーン。月は青くないのに、青白い光と表現されることがよくあります。カクテルのブルームーンは、青い月ではなく、その月のバックにある青紫の空の色です。でも月があるからその青紫も映える。素晴らしい色とネーミングのカクテルだと思います。これは、ゴードンで作ってもらいましたが、イメージ的にもビーフィーターくらいが合うような気もします。サファイアはジンの味がしないけれどもボトル的には申し分がない。今度試してみよう。
もうひとつ、ブルームーンの美しさは色の変化にあります。シェーカーから注がれたときは銀の波のしぶきと深い青をしていますが、波が鎮まるにつれて徐々に紫へと変化していきます。それが、ちょうど夕焼けから夜への逆回転のようで、もう一回夕方を体験できて得したような気がします。
アポロ計画で、アメリカは何度も月に人を立たせましたから、月にはまだ星条旗が立っているのでしょうか。風化してあとかたもなくなっていればいいなと思います。
月に国旗を刺すなんて、いくらなんでも無粋すぎます。
今日は雨、夜になっても天気は回復しないそうなので、お月様は見えません。来週は満月がやってきますよ。満月は人を狂わす(ルナティック)と言いますが、僕が時々狂うのも月のせいなのです、たぶん。