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カテゴリ:カクテル,ワイン,エトセトラ
週末に、山形で法事があり、そのあと那須で一泊してきました。
かみさん的には、僕の史跡名勝好きとおなじくらいに、お土産屋が重要な観光名所でありまして、アジアン雑貨やとか有名お土産屋などをめぐりました。 腸詰屋で生ハムを買い、五峰館でスモークドカマンベールを買いましたので、昨夜はそれをつまみにして思い切ってとっておきのブルゴーニュを開けてみました。 とっておきといっても、3,4千円くらいです。 うちんちでいつも飲むワインは千円前後ですので、その3,4倍もするワインです。 オーストラリアとかNZとかカリフォルニアとかのピノは、イチゴだのラズベリーだの、濃厚な果実の甘さと香りがするものが多いですが、ブルゴーニュのピノはそういう濃さではなくて、はかないお香みたいな印象です。 アロマに興味を持って、家で香を焚いてる人とかいるじゃないですか。 それに近いのがブルゴーニュのピノなんじゃないかと思うんです。 ボルドーや南米のカベルネソーヴィニョォンとは、全く違う種類の飲み物なんじゃないのかな、と思うんです。 バーボンウィスキーには、甘いものも辛いものもあります。オーバーホルトなどのライウィスキーは辛いですが、その中にそこはかとない甘さが感じられますが、メーカーズマークなどはストレートに甘さを感じます。 オールドグランダッドは甘辛さがこってりのパワーがありますよね。ファイティングコックも激しい甘辛さがありますが、オールドグランダッドの甘辛さとは何かが違う。 ピノ系ワインとカベルネ系ワインは、それに近いような、もっと根本的に思想が違うような、そんな気がします。 昨夜飲んだバーガンディは、とても微妙でして、その香りを探索する作業が楽しくてしかたないワインでした。そういう微妙系ワインはとても好きです。 今夜は雨の中、水たまりにはまりながら飲みに行きました。 最後に、ナパバレイのカベルネをごちそうになりました。 こいつはまたチンパンジーとオランウータンほど違うワインです。堅い苦渋みの甲羅を背負って、中の肉にあるグルタミン酸の節系の旨みを隠しているのです。 初めは飲みにくいと思っていたのですが、飲み下してしばらくたってから、そのうまみが舌によみがえってくるのです。 哲学的というか清教徒的というか、かたくななイメージと、そのあとで舌に沸き立つ官能や享楽のイメージと、二面性を持ったワインです。 あー、こういうのも、とても好きだあ・・・。 いままでは、ワインというひとくくりの先入観で飲んでいたために、そうした面白味に気づけないでいたのだな、と思いました。 シングルモルトだって、ローランドのブラドノックと、紹興酒みたいなグレンドロナックと、ヤニ汁的なタリスカーと、焼いたグレープフルーツのようなボウモアと、同じモルトという名前がついていても全然違うじゃないですか。 テキーラとジンの違いよりも違うと思う時があります。 ワインもブドウ品種や国や作り手などによって、別種の酒になるのだな。微妙なピノの楽しみ方と濃いカベルネの楽しみ方は、塩ダレ鍋とカレー鍋くらい違うってことかな。 貴重な発見ができて、雨に濡れながら飲みに行ったかいがありました。 絵は、今日のワインとは全く違います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年10月26日 23時36分26秒
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