阿波踊りとよさこい踊り
2007年8月25日(土)の夕方、東京(高円寺)に「阿波踊り」を見に行った。私は高知県出身だが、初めて、お隣の徳島県の踊りである阿波踊りを見た。阿波踊りは、もともと徳島県の踊りだが、高円寺でも、東京阿波踊りとして開催している。今年で51回目なのだそうだ。沿道は、人、人、人の山。何とか沿道の一番前に座って、踊りを眺めた。いろいろな連(踊りのグループ)があって、それぞれ個性が出ていて楽しかった。ただし、私は高知の「よさこい踊り」を見慣れていたので、阿波踊りの動作が、最初ちょっと意外だった。高知(土佐)のよさこい踊りは、踊りも服装も、ド派手で華やかである。思う存分、手足を伸ばし、時にはジャンプまでして踊り狂い、エネルギーが炸裂する!男性的である。それに対して、阿波踊りは温和で柔らか、女性的である。動作も中腰が主体で、手足を伸ばさない。「この中途半端な動作は何なんだろう?この連は、踊りが下手なのか?」と最初は高知の「よさこい踊り」やモダン・ダンスと比べて見ていた。ところが、どの連の動作も同じ。途中で、これが阿波踊りの基本パターンなのだと気づいた。中途半端なのではない。これが阿波踊りなのだ。農村で民衆の中から自然発生的に生まれてきたお祭り。稲刈りや田植えなど、彼らに馴染んだ中腰の農作業の動きなのだ。高知のよさこい踊りは、自然発生的な祭りではないと聞いたことがある。後から人工的に作られたお祭りだそうだ。そこに農作業の動きはなく、その代わり、「飲めや歌えや」の「どんちゃん騒ぎ(?)」が大好きで、豪快な高知県勢の個性が現れている。黒潮に接する高知は、男性的な県民性で、四国山脈を瀬戸内海の方へ進むにつれ、女性的で物柔らかな県民性になるそうだが、踊りにも、それが反映されていると思った。阿波踊りは、私の予想とは違っていたが、やはりそれなりに楽しかった。ずーんと響いてくる和太鼓も印象的で、そのうち、和太鼓の演奏も見に行きたいと思った。阿波踊りは、踊りの歌詞も素敵である。踊るアホウに見るアホウ同じアホなら踊らにゃ損損!Here goes a dancing fool.There goes a watching fool.If you’re a fool anyway,Why not a dancing fool?It’s more fun!(Translator/Copyright:Sophie Natsusato, 翻訳/著作権:夏里尚子(Sophie))来年も阿波踊りを見に行こうと思う。そして、いつか北海道の「ソーランよさこい」も見てみたいと思う。