石の上にも3年
日本の皆さん、頑張っていらっしゃいますか?陳氏太極拳を上海浦東で教えています浦東太極拳教室から。今日は太極拳のお話。まあ、色々と説はありますが、残っている文献を見ても陳氏太極拳が太極拳の元になっているようです。派生して行った理由の一つに、とっつきにくいと言うか、練習効率の悪さがあると思います。同時に教える方も大変です。今では大分普及しましたが、それでも、伝統的な技術と教え方で学ぶと大変です。一つの動きの法則を覚える為に、何度も何度も同じ動作を繰り返し、繰り返しては修正します。そうするうちに体力もついていきますが。私の場合、太極拳を始めたころの体力が全く酷いものでしたので、他の練習生の進歩にまるっきりついていけませんでした。ですから、「才能ない分、とりあえず練習」「先生が教えてくれるうちにしっかり学んでおこう!」と、意識を切り替えてました。この手の伝統技芸の習い事では、「御金をあげるからサービスしてくれる人」=先生と、言うのはあり得ません。それどころか、月謝を払っても奥の技術を教えてもらうには中々時間が掛かるのです。私が師父の所で練習していた掛け出し当時は、うちの師父「君に教える事はもうない」と言う事をやんわり宣言して、後は出入り禁止、来ても全く教えないと言う事も良く見ました。体験レッスン?みたいな事が普通になっている現代とはだいぶ違うと言えますが、同時に時代に合わないとも言えます。私も、どちらかと言うと時代に合わない教え方であり、教室のスタンスです。技術は命です。手軽に御教授ってのは本来おかしいのです。それに、ある練習レベルを超えないと、教えても意味の無い事が沢山ありますし。ですので、ちゃっちゃと動く順番と見た目を真似して動ける人は意外と早めに太極拳に飽きてしまいます。触りの部分だけをそれこそ“体験”して、奥の方まで進むことなく出て行ってしまいます。私が練習生だったころも、凄く運動神経のある人が、ドンドン技を覚えて先に進み、ある日ぱたっと来なくなって、半年して帰ってきたら他の人の練習レベルについてこれなくなっていたと言うのは何度もありました。一歩一歩、早く歩こうが遅く歩こうが、ずーっと歩く事が大切だと言う事ですね。