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July 17, 2006
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カテゴリ:ホラー映画
覆面レスラーの正体は覆面レスラー
 覆面レスラーのヒーロー、ユリシーズがスーパー・カーを飛ばしてきた。同じく覆面レスラーのティキも、ハンドルを握って試合会場に向かっている。
 この光景、どこかで見たことがある。マンガのタイガーマスクだ。「虎の穴を裏切ったタイガーマスクを狙って、世界中から悪役レスラーが集結していた」との場面で、奇怪な覆面をつけたレスラーたちが、車を運転したり、飛行機に乗ったりしていた。(そのコスチュームは、レスラーというよりショッカーの怪人だ)
 ユリシーズは、恋人メルセデスと彼女の弟ブルー・セイントに会いに行く。彼女らも覆面をつけている。家族でくつろいでいるときでも。
 覆面レスラーって、私生活でもマスクをつけているのか?
 そんなわけはない。覆面姿は、おシゴト。オフのときは、当然素顔だ。外国人のレスラーが覆面をつけて飛行機に乗ろうとすれば、セキュリティに引っ掛かるし、当然素顔も本名も隠して税関を通り抜けることなんかはできない。
 タイガーマスクには、伊達直人としての一面がある。ところが、ユリシーズは、寝るときまで覆面をしている。ユリシーズらには、覆面を脱いだ素顔がないのだ。
 この映画の作品世界では、ゾンビがあたりまえの存在としてうろついている。現実にはありえない話だが、観客として、その点を受け入れることはやぶさかではない。むしろ、大胆に現実離れした話だから、楽しめる(かもしれない)。
 ゾンビは、悪の帝王ゾンビキングによってパワーアップされ、組織化されている。ヒーロー、ユリシーズと覆面レスラーたちはゾンビ軍団撲滅のために、闘いを挑む。
 そういう世界だから、素顔のない覆面レスラーがいるのだろうか。かなり現実破壊的だね。
 
そもそも覆面レスラーとは
 プロレスはポイントを稼いで競技の勝敗を見せるものではない。超人的な強さを見せるものである。だから、プロレスラーは、ほかのスポーツ選手のように技術がうまいとか、いいプレイをするとかだけではアピールしない。スーパーヒーローか、あるいはモンスターでなければならないのだ。
 プロレスの最盛期、ジン・キニスキー、フリッツ・フォン・エリック、ボボ・ブラジルなど、みんなごつい体つきで、実に個性的な、一度見たら忘れられない顔立ちをしていた。そんな中で、どうにも目立たない、平凡な顔つきのレスラーもいるわけだ。体は、努力してトレーニングをすれば筋肉をつけられる。だが、顔ばかりはどうしようもない。そこで彼らは、覆面をかぶったのだ。素顔を隠したミステリアスなムードも生まれる。
 ただ、覆面をかぶらなければ売り出せないのは、すでにプロレスラーとしての才能から見放されていたのかもしれない。日本で行われる試合で、そういった覆面レスラーは反則攻撃を行い、必ず日本人レスラーの反撃にあい、覆面を剥ぎ取られた。観客は大喜び。だが、曝された素顔は、どこの誰ともしれないオッサンだ。正体がわかって、観客が大騒ぎということはまずなかった。やっぱり、覆面レスラーは覆面レスラーとしてだけ存在していた。素顔が客に認知されないのだから。
 ザ・デストロイヤー、ミル・マスカラスなど、覆面レスラーとして超一流のランクに上りつめた者は、商品価値を落とさないために、覆面を剥がれることは絶対にない。つまり、彼らにも覆面と素顔の二面性はないのだ。
 
メキシコ、ルチャ・リブレはマスクマンの世界
 メキシコのプロレスは「ルチャ・リブレ」と呼ばれる。自由な闘いという意味だ。メキシコのルチャ・ドール(プロレスラー)は、素顔のレスラーより覆面が多い。一種のコスプレ感覚なのだろう。
 そして、メキシコのトップに位置する覆面レスラーは、プロレスだけでなく、そのままのキャラクターで、スーパーヒーローとして映画にも出演する。日本のスーパーヒーロー、仮面ライダーの正体は本郷猛である。しかし、メキシコのミル・マスカラス、エル・サントなど映画に出演した往年のスターレスラーは、覆面をとって本名を名乗ることはない。彼らはレスラーでありながら、同時にスーパーヒーローなのだ。だから、どんな状況でも、マスカラスはマスカラス、サントはサントである。覆面のままどこにでも現れ、食事もする。ここでも、素顔がない。あるいは、覆面レスラーの素顔は覆面である。

そしてヒーローショー
 さて、「ゾンビキング」においては、ユリシーズはユリシーズとしてだけ登場して、素顔のジョン・スミス(仮名)などといった存在はない。なぜ仮面ライダーにおける本郷猛、ウルトラマンにおけるハヤタ隊員のように、ヒーローの二面性を出さなかったのか。
 設定(シナリオ)が複雑になるのを避けたかった。役者ではなく、プロレスラーを出演させたので表情などの演技ができなかった。など、理由が考えられる。
 真相は(それほど大袈裟なものか)、007のように二面性のないヒーローとして扱いたかった、けれど、キャラクターとしてインパクトを出すために、覆面レスラーとしたのだ(と考える。調べたわけではない。ゴメン)。
 この設定は、遊園地やデパートの屋上で行われるヒーローショーに近い。ヒーローショーは、仮面ライダーショーでも、ウルトラマンショーでも、本郷猛やハヤタ隊員は登場しない。最初から最後まで、仮面ライダーやウルトラマンが登場する。テレビや映画のように、素顔でドラマが展開し、スーパーヒーローがバトル場面を担当するという住み分けはない。ヒーローショーでは、スーパーヒーローがその両方を担当するのだ。
 さすがに、映画の中でスパイダーマンやバットマンといったスーパーヒーローが、四六時中そのままのかっこうでうろうろするのは変でしょ。けれど、覆面レスラーならね、一応現実にも存在するわけだし、彼らにはもともと素顔がないからね。







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Last updated  July 17, 2006 11:11:34 AM
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