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体感!JUNKムービー

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January 28, 2007
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カテゴリ:ホラー映画
 火星・オルドゥヴァイ研究所の通路、何かに追いかけられる必死に逃げまどう一団。一足先にカーマック博士が研究室にたどり着き、無情にも扉を閉める。後続の女性の片腕が挟まれるが、向こう側で咆吼と悲鳴が聞こえるやポトリと腕が落ちる。
 照明を落とした研究所内は、「エイリアン(1979)」の雰囲気だ。姿を見せないモンスターは、どんなデザインか、いかほどのパワーをもっているのか、期待が高まるよ。
 救援の要請を受け、サージ隊長(プロレスラーのロック様だ!)以下海兵隊特殊作戦本部RRTS(緊急対応戦略部隊)が駆けつける。なんと地球から火星へは「アーク」呼ばれる通路により、一瞬で移動できる(「アーク」は、地球と火星の古代都市を結んでいる。いにしえの宇宙種族が作ったようだ)。しかし、絶叫マシン・ローラーコースター級の滑り台なのだろうか、火星に到着した隊員たちは、ゲロゲロ吐いている。最近ゲロを見せる映画が多いが、やめてほしい。観客は、ポップコーンや、場合によってはホットドッグなんかを食べながら見ているのだから。もしかしてヨーグルトを飲んでたら最悪でしょ(わざわざ書いてるね)。
 オルドゥヴァイ研究所には、火星で発見されたヒューマノイドのミイラがあった。考古学者サマンサ(RRTS隊員リーバーの姉なんだな、これが)は言う「染色体が24組の超人なの。知力、体力に優れ、病気を克服しているのよ」。なんで考古学者が白衣を着て、染色体なんか調べているんだ?しかも彼女は死んだモンスターの解剖までしちゃいます。考古学ではなく、自然人類学専攻なんじゃないのか。
 過激な乗り物酔いが治まったリーバーたちは、モンスター軍団と大バトル。じつは、モンスターは、古代種族の研究を盗み、地球人を24組の染色体に改造しようとした人体実験の結果生まれたのだった。C 24なる物質によって、適性のある場合は超人になるが、拒否反応を示すとモンスター化、「ザ・フライ(1986)」の変身過程のようなベトベト・グロテスクなモンスターやゾンビになってしまうのだ。お決まりのパターンで、C24は、ゾンビなどに襲われれば感染していく。
 なんだ、ゾンビか。ゾンビは好きじゃないよ。流血しながら歩く人間だもの。モンスターとしてのビジュアル的な創意工夫がない。
 リーバーは、危険きわまる染色体改造計画のデータ・ディスクを破壊しようとした。そうしたらサージ隊長(ロック様!)が「会社の資産だから持ち帰る」と奪い取ってしまった。えー!?ゾンビ軍団はアーク室を襲い、避難していた研究所員や家族ともどもアークを通って地球へ行ってしまう(アークは、かつてC24を開発した種族が、ゾンビ襲来の大混乱の末、地球への避難経路として作ったのだった)。
 後を追って地球に戻る隊員たち(帰りは吐かないんだよ。アーク酔いに慣れたのかな)。サージ隊長(ロック様!)は命令する「(地球のアーク基地から)外へは出すな。生きている者は皆殺しにしろ!」えー、えー!?主役がそんなこと言っていいのかぁ。「全員がゾンビに感染しているわけじゃないのよ」サマンサが叫んでも、サージ(ロック様!)はやめない。明らかに感染していない一般人も、命令に従わない隊員までも、殺してしまう。そして、ついにサージ(ロック様!)もゾンビにつかまった。
 追いつめられたリーバーとサマンサ。最後の手段だ。サマンサは、リーバーにC24の注射を打つ。目覚めたとき、超人として蘇ったリーバー。ここからの画面は、しばらくリーバーの視点で展開する。リーバー自身は画面に映らないで、ゾンビたちが襲ってくると、マシンガンの筒先が向けられ火を噴く。ビデオ・ゲームの画面だ。アイテムを拾うシーンもあるぞ。
 調べてみると、「DOOM」はもともとFPS(First Person Shooting)とよばれるゲームだとわかった。つまり「バイオハザード(2002)」や「ストリートファイター(1994)」と同じように、ゲームの映画化だったのだ。「スーパーマリオ 魔界帝国の女神(1993)」ってのもあったね。なぜか全部見ている。
 そういうシューティング・ゲームだから、敵はゾンビだったわけだ。ゲームにおいては襲いくるゾンビを倒さないとゲーム・オーバーになる。そこにスリルを味わうことができる。凝ったデザインの怪物を出す必要はまったくない。逆に、人型ゾンビの方が楽しめるのかも(人間を撃っているようで、相手はすでに生きている人間ではないという言い訳ができます)。
 そしてクライマックス。超人リーバーとゾンビ・サージ(ロック様!)の一騎打ちだ。銃撃戦の後は、肉弾戦。プロレスラー=ロック様の面目躍如。DVDのパッケージにはロック様が中央に写っているので、てっきり主役だと思っていた。でも、ヒーローはリーバーだったのだね。どうりでサージ隊長は、キャラクターに人間味が乏しくて、アンドロイドみたいなわけだ。ロック様の演技力が不足しているのではなかったのだね。
 「DOOM」は、ずいぶん人気のあるゲームのようだから、ゲームのファンをターゲットに映画を作ったのでしょうね。しかし、映画にはゲーム・オーバーはありません。


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Last updated  January 28, 2007 06:49:36 AM
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