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テーマ:最近観た映画。(40139)
カテゴリ:ドラマ
「好きな女優さんは?」とか「好きな女性のタイプは?」と聞かれたときには、ためらいなく「戸田菜穂さん」と答えます。先日知り合いが「小唄の会(だったと思う)に戸田菜穂さんが来た」と聞いたので、思わず「小唄ですか。私はずっとやりたかったのですよ。今度誘ってください」と言ってしまいました。相手はとても喜んでいた。練習会に呼ばれたらどうしましょう。
「間宮兄弟」には、戸田菜穂のほかにも、沢尻エリカ、北川景子、岩崎ひろみと、好みのタイプが出演していて大変嬉しい。常盤貴子は、美人なのでしょうが、ちょっとフィールドが違うかな。 間宮兄弟は、お互いに30歳をすぎても仲良しで、二人で一緒に暮らしています。小学生のように、兄弟で楽しく遊ぶことができます。マニア兄弟と呼ばれるほど、ボードゲームや鉄道などにディープなこだわりをもっています。間宮兄弟は、いい人だけど、女性にはモテません。 映画が始まってすぐに、レンタルビデオショップの若い女性店員直美(池尻)と弟が勤める学校の葛原先生(常盤)に声をかけます。「こんどうちでカレーパーティーを開きますので来ませんか」(弟は先生ではなく、用務主事さんです) これは、とても恐い展開です。断られるのではないか。二人の女性たちは、かろうじて承諾します。しかし、拒否するのも憚られるからであって、できれば行きたくないなあと思っているのです。 玄関を入る前に直美は葛原先生にいいます。「もし、退屈だったら頭をかいてください。それを合図にお暇しましょう」 ここで、一度ビデオを止めました。恐くて先を見ることができません。 似たような体験をしたことがあります。「怪猫お玉が池(1960)」だったかな。悪行を尽くす一味が酒宴を終え、代官屋敷を辞して家路に着こうというシーンがありました。そんなの、夜道を歩いていけば、怨霊化け猫が闇の中から現れるに決まっているじゃないか。分かり切ったことなのに、なぜ外へ出る?アイスを食べ過ぎればお腹をこわすことがわかっていながら、二つ以上食べてしまうのと同じか(ちょっとちがう)。もう、恐くて見ていられません(考えてみれば、化け猫は怨霊といえども、悪人をやっつけるのだから、恐がらなくてもいいのかもしれませんが)。 「間宮兄弟」はホラー映画と同じように、いやそれ以上に恐い。いい人だけど、女性にはモテない間宮兄弟。女性とつきあったことのない間宮兄弟。予想される場面は、彼らが一生懸命もてなす。けれど、女性は退屈する。双方、いい人たちです。女性はある程度耐えるでしょう。我慢している様子を感じて、女性たちに気を遣う兄弟。けれど、的はずれ。双方のやりとりが噛み合わない。男女であることから来るぎくしゃくした感じ。盛り上げようとして、料理をひっくり返して、大事な洋服を汚してしまったり、ますますドツボにはまる。結果的にうまくいかなくて、やさしい兄弟が深く傷つく。その様子を見るのが最高に恐いのです(自分自身のトラウマが蘇るのか?)。 ビデオを止めたまましばらく間を置き、意を決して再生ボタンを押しました。幸いなことに、悲惨な展開ではありませんでした。男女の仲に発展する気配はなかったけれど、楽しいパーティーができました。 「間宮兄弟」には原作小説があります。小説と映画に、内容的に大きな違いはありません。両方をくらべると、映画の方が少々ドライな印象があります。映像には出てこない心情が、言葉となって表現されている分小説の方はウエットに感じるのでしょう。あるいは、同じ時間の流れを、映画版はデジタル時計で、小説はアナログ時計でそれぞれ見ているような感じがしました(当たり前か)。映画版の方が婉曲なので、自分で心情の理解度を調整できます。 同窓会で友達に会うと、中学時代は勉強ができなくてしょぼくれていたのに、大人になったら金儲けがうまくて、生き生きしているヤツがいます。逆に、秀才で、スポーツマンとして目立っていた男が、一流銀行に入ったものの、世間知らずで出世できずにくすぶっていたという場合も。人には、それぞれその人に合った年代があるのかもしれません。間宮兄弟はといえば、一生小学生の感性をもち続けるのでしょう。小説には、彼らが小さい頃から読書や遊びを楽しみながらも、マニアックかつ運動音痴だから、小学生時代も青春時代も、友達や特に女の子から疎まれ、寂しい思いをした様子が回想されています。大人になったらなったで、恋人もいないし結婚もできない。わかりあえるのは、兄弟と母親順子のようです。ある部分が小学生のまま、時間が止まってしまったのかもしれません。 でも、彼らには楽しめる趣味がある(マニアックですが)。やさしい心があります。 博物館か図書館のような彼らの部屋だけど、きちんと片付いています。見習わなければ。 毎週日曜日の朝には必ず更新しています。つぎも読んでくれたら嬉しいです。 人気blogランキングに参加中。クリックしてください。 ご協力、よろしくお願いします。 みんなブルース・リーになりたかった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 17, 2007 06:59:58 AM
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