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アンダーワールド ビギンズ【Blu-ray】 [ マイケル・シーン ] 価格：1500円（税込、送料無料)

　吸血鬼族(ヴァンパイア)と狼男族(ライカン)の1000年以上に渡る抗争を繰り広げてきました。３本合わせて「アンダーワールド・シリーズ」と書くと、なんだか野球の試合みたいですね。
「アンダーワールド(2003)」と「アンダーワールド：エボリューション(2006)」は、もとは１本の映画だったそうです。けれども、内容が豊富で１本の映画には収まらなくなってしまい、２本に分けたとのこと。
　そして今回の「アンダーワールドビギンズ」は、過去に遡ってのお話。第１作で紹介されていたエピソードを膨らましたものです。
　何しろ登場人物が様々に絡み合っています。実際に映画に登場する人もいれば、とりあえず名前だけが話題になって、つぎの映画に出る人もいるので、整理して見なければ、筋が追えなくなってしまいました。
　あらためてタイトルをつけ直し、できるだけシンプルに振り返ってみました。
　アンダーワールド１：セリーンVS.ビクター編
　アンダーワールド２：セリーンVS.マーカス編
　アンダーワールド３：ルシアンVS.ビクター編

○アンダーワールド１：セリーンVS.ビクター編について
　セリーンは、ヴァンパイアの処刑人(デス・ディーラー)です。ライカンを見つけては、仕留めるのが彼女のお仕事。
　彼女は、現在のヴァンパイア族のリーダーであるクレイヴンが信用できない。なぜなら、クレイヴンは、600年前にライカン最強の戦士ルシアンを倒したというのだが、どうもルシアンは生きているらしい。
　ヴァンパイア族は、１世紀ごとに長老が交代するシステムになっています。ある長老がボスとなっている間、他の長老は長い眠りにつく。セリーンは長老の一人ビクターを尊敬しています。ライカンが大襲撃を企てていると察し、ビクターに指揮をとってもらいたい。けれど、ビクターは目覚めるのは、つぎの世紀なのです。そこで、セリーンは無理矢理ビクターを起こしてしまいました。ところが、ビクターは、なんと何百年も前にセリーンの家族を殺戮しているとわかったのです。そして、セリーンは復讐のため、ビクターに挑みました。
　というお話。

○アンダーワールド２：セリーンVS.マーカス編について
　マーカスは、ヴァンパイア族の長老の一人であり、ヴァンパイアの始祖だとのこと。ライカンの血で蘇ったマーカスは、最強のパワーを手に入れた。彼には、双子の兄ウィリアムスがいて、こちらはなんと凶暴無比なライカンの始祖なのです。ウィリアムスは、ビクターの手で幽閉されてしまい、１世紀近くの間行方不明になっています。蘇ったマーカスは、ウィリアムスの救出を企てました。
　実際はもうちょっと複雑なのですが、３本のうちではこの映画が一番盛り上がりました。
ヴァンパイアの始祖とライカンの始祖が手を組み世界を支配しようとしている。それを食い止めるのはセリーンと、彼女の唯一の味方であるヴァンパイアとライカンの混血種マイケルしかいない。
　闇の世界最強タッグ決定戦、こうなると分かりやすい。

○アンダーワールド３：ルシアンVS.ビクター編
　この映画は、闇の世界のロミオとジュリエットといった趣でした。
　1000程前、ヴァンパイア族の長老ビクターはライカン族を奴隷としていた。ライカン最強の戦士ルシアンとビクターの娘ソーニャは、支配者ヴァンパイヤと隷属するライカンの許されぬ仲だった。実の娘が奴隷ライカンの子供を宿したと知って、ビクターはソーニャを処刑してしまいます。
　そして、ルシアンは、ソーニャの復讐のため、ビクターに闘いを挑むのでした。
　この闘い、とりあえずルシアンが勝ちます。そうでなければ映画が終わりませんから。でも、すでに「アンダーワールド１」でビクターが生き残っていることが分かっています。また、実際はセリーンがビクターを倒すことも描かれてしまっています。
だから、ルシアンが勝つといっても、ちょっと決着の付き方が消化不良なように感じました。これから見る方のために詳しくは書きませんが、完全決着ではありません。
すでに「アンダーワールド１」でも語られていますが、ソーニャとセリーンは瓜二つとのこと。そうであるならば、同じ女優さんが演じればよかったのに、シリーズを関連づけるためにも。

　このシリーズ、セリーン(ソーニャ)をヒロインとしているので、ついついヴァンパイヤ側がいい者でライカン側が悪者かと思ってしまいますが、そうではありません。ヴァンパイアにも悪いのがいるし、裏ではヴァンパイヤとライカンが手を組んでいたりします。そして、「ビギンズ」では、ライカンのリーダー、ルシアンが主役です。
　だから、その点でもけっこう入り組んでいますから、どっちかに肩入して見ていればいいってものじゃあありません。

　それにしても、狼男はユニバーサルやハマープロのクラシカルなスタイルがいいな。「狼男アメリカン(1981)」や「ハウリング(1981)」の頃から、狼男に変身すると、鼻と口がキューっと伸びて狼面になるのが主流になってきました。確かに特殊メイクアップが進歩しました。けれども、人間の顔が毛むくじゃらになり耳が頭にはえる昔の変身の方が、好きだなあ。だって、単純に狼の頭にすげかわるよりも、人が狼化した顔を備えて、いかにも狼男だから。


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