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テーマ:DVD映画鑑賞(14214)
カテゴリ:ホラー映画
DVDのパッケージには「クリーチャー・ホラー」の一文があったから、てっきり地下鉄内に怪物が出没する映画だと思って見たのだけれども、クリーチャーはいない。姿を現すが、存在はしないのだ。クリーチャーなり霊なりを見るのは、特定の何かをした者だけ。 閑散とした真夜中の地下鉄車両。そこへ殺戮邪教集団が襲ってくる。 場所は、カナダ。東京だったら、夜中でも地下鉄は人でいっぱい。 信者たちは、いたって穏やかなもの。人のよさそうな若者だったり、地味なおばさんだったり。地下鉄の座席で「いやあ今日の牧師様の説教はよかったなあ」などとにこやかに会話している。ところが、一斉にポケベルが鳴り司令が入ると、十字架の剣をもって活動を開始するのだ。ポケベルって、今はもう死語? 「あなたたちの魂を救うため」「神は愛」「天国へ行きたいなら神の儀式に参加しなさい」などと叫びながら信者たちは追ってくる。地下鉄の乗客はごくごくわずか。ひとつの車両に一人か二人しかいいない。彼らは車両から車両へと追い詰められ、トンネル内に逃げ延びる。邪教集団は乗客を次々に惨殺し、出くわした地下鉄作業員ともども、事務所内に避難した。 この状況は、いずれも閉ざされた環境である。逃げ場がないし、助けも来ない。事務所でテレビをつけると、くだんの牧師が「生き残っているものは裁きを受け、永遠に地獄へと落とされる。その前に人々の魂を神のもとへ送るのだ」などと叫んでいる。都市も邪教集団の大襲撃でパニックに陥っていた。 邪教集団は、人のためにいいことをしてやっていると思い込んでいる。それが人殺しなのだから、押し付けがましいにもほどがある。狂信的行動の恐怖にほかならない。 しかし、この邪教信者たち、何故人の少ない深夜の地下鉄にけっこうな人数が乗り合わせていたのだろう。都市の騒ぎを見れば、放送局を乗っ取るなどして、革命行為にも等しい大がかりな宗教テロである。真夜中の地下鉄の乗客なんて、まったく取るに足らない人数じゃないか。人知れず粛清を加えるというのなら、人気のない地下鉄を選ぶのもわかるのだが。 おそらく、地下鉄を襲った信者連中は、弱体部隊だったのだろう。精鋭部隊は地上に送り出し、残った落ちこぼれ軍団をどこでつかってやろうかと考えたとき、相手が少なければ役目を果たすと牧師が判断して、地下鉄に派遣したのではないかな。 この映画、割りと人を惑わす展開になっているけれど、肩の傷、ラジオのニュース、そしてマフィンに注意するといいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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