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カテゴリ:ホラー映画
映画はスーパーナチュラルである。非合理的な世界をリアルに見せてくれるのは映画だ。 「悪魔の椅子」の前半は、スーパーナチュラルで迫っていく。悪魔の椅子が人を惨殺する。悪魔の椅子が人を異次元へ運ぶ。異次元世界では悪魔が襲ってくる。 しかし、後半はスーパーナチュラルではない。その点について、ネタバラシはしない、極力だけど。 本来、こういう展開は好きではない。スーパーナチュラルに見せかけておいて、じつは……と知らされると急速にガッカリする。映画では、徹底的にスーパーナチュラルしてほしい。 と言いつつも、「悪魔の椅子」は、そんなに失望しなかった。それというのも、前半のスーパーナチュラルテイストと後半の殺人鬼ニックの残虐非道ぶりととが割合と釣り合いがとれていたからだ。 スーパーナチュラルに見せかけておいて、じつは人間が仕掛けた何らかのトリックがあったとした場合はつまらない合理的な話である。あるいは、スーパーナチュラルに見えたものがユメオチに終わる場合も、絵的に派手な非合理の世界をいいように使いながら、最終的な説明は合理性に委ねている。 それらに比べれば、「悪魔の椅子」はなんぼかいいよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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