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June 5, 2011
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カテゴリ:ホラー映画
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 多感な時期に『帰ってきたドラキュラ』を見た。なんと『恐竜グワンジ』との二本立てだった。至福の映画体験にどっぷりと浸ったものだ。
 映画館に入る前は、『帰って来たドラキュラ』(当時は「来た」だった)の恐怖に耐えられるかどうかドキドキした。お化け屋敷の入り口に立ったときと同じような心境なわけだ。
 しかし、実際に見てみると、心胆を寒からしめるような恐さはなかった。
 ぼくの「恐い映画」の原体験は、「四谷怪談」である。お岩さんが崩れた容貌で、怨みを抱いて化けて出る、など「四谷怪談」は恐さの神髄だ。
 『帰ってきたドラキュラ』が「四谷怪談」みたいに恐かったかどうかというと、全然そんなことはなかった。でも、恐さとは別に、ホラー映画のおもしろさを感じたのだった。一般人の青年が、恋人を救うために魔力をもつドラキュラに立ち向かう、多感な時期だからその姿がとてもかっこよく映った。それに刺激されて、吸血鬼と闘うストーリーをつくったほどだ。

 今回何十年ぶりかでこの映画を見直した。シリーズ四作目で、ドラキュラは三度目の復活を果たした。そのドラキュラの顔は、ライティングなどによっておっかなかった。かつてそう感じなかったのは、お岩さんのような顔が恐い顔との思いが強かったからだろう。
 再確認したのは、活劇としてのおもしろさだった。第一作『吸血鬼ドラキュラ(1958)』は、ホラー映画の名匠テレンス・フィッシャーによって、おどろおどろしさと同時に胸のすくような軽快、スリリングなアクションが展開された。
 る本作は、監督はフレディ・フランシスに変わったものの、活劇の雰囲気は変わらず流れていた。ヴァン・ヘルシングのようなプロの吸血鬼ハンターこそ登場しないが、ドラキュラに襲われた若い女性を巡って、恋人の青年らがドラキュラと攻防、追撃を繰り広げる。そして、ドラキュラは、必ず一旦退治される。

 そして、もうひとつ。かつて見たときに、ストーリー的に「?」「?」と思ったところがあった。腑に落ちなかったのだ。そこんところは、やっぱりねじれていた。

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Last updated  June 5, 2011 07:10:49 AM
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