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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:ホラー映画
1965年、日本では『フランケンシュタイン対地底怪獣』が公開された。 そして、アメリカでは、なんと『ジェシー・ジェームズvsフランケンシュタイン』。 ジェシー・ジェームズ単独の映画だったら、見ない。ブラッド・ピットの『ジェシー・ジェームズの暗殺(2007)』っていう映画があるらしいけど、全然興味ない。 ジェシー・ジェームズとフランケンシュタインの絡みなんてまさにミスマッチのフレーバー・タイプだ。その味わいを確かめずにはいられない。 この映画、期待に違わぬなかなかのキワモノ・テイストを発揮してくれる。 たとえば、脳移植の際は、科学者と被験者とが電気コードでつながったヘルメットをかぶって行う。この時代、ヘルメットなんてないはずだから、その点で未来SF的な印象を出そうとしたのかもしれないが、役者さん達の割り切った心構えが忍ばれる。 かと思うと、意外にリアルな設定が見出せるのだ。 フランケンシュタインと題名にはあるのだが、だれもがイメージするあのフランケンシュタインの怪物は出てこない。(『フランケンシュタイン対地底怪獣』には、ちゃんと怪物が出てきす。) 西部のアウトロージェシー・ジェームズにからむのは、科学者フランケンシュタインの孫娘なのだ。 (別タイトル『ジェシー・ジェームズとフランケンシュタインの娘』でもDVDが販売されている。) 日本でいえば、さしずめ「国定忠次vs四谷怪談お岩の娘」とかそんな感じか。 この二者、時代的にはどうかというと、フランケンシュタインの原作が出版されたのが1818年で、ジェシー・ジェームズは1882年に没している。だから、フランケンシュタインの孫娘とジェシー・ジェームズが遭遇しちゃうこともありえないことではない。 また、実在の人物であるジェシー・ジェームズが、フランケンシュタインの孫娘と出会ったという史実はない。だから、暗殺されたはずのジェシー・ジェームズがじつは生き延びていた、としてある。 考えているじゃないか。 ボリス・カーロフ・タイプの怪物が登場しないことについては以下のように推測した。 映画的には、あのモンスターがスクリーンで暴れ回った方がいいに決まっている。 しかし、この映画は開拓時代のアメリカが舞台だ。フランケンシュタインはヨーロッパの話なのだ。怪物が海を渡ってはるばるアメリカまでやってくるのは不自然だろう。 それよりは、フランケンシュタインの孫娘が、実験のために雷の多い西部の町に移り住んできた、とした方が説明がつく。 けれど、フランケンシュタインものだったら、人造人間モンスターらしきものがが出てこないことには話にならない。ということで、孫娘は自作の脳をプロレスラーみたいな筋肉男に移植してモンスターもどきをつくりだす。 モンスターもどきは、頭の周囲に塗った部分がある。それ以外は普通の大男だ。造形、雰囲気ともにあの怪物には到底及ばない。でも、孫娘が、祖父と同じデザインの人造人間を作り出すことはありえないから仕方がない。 なーんてね。 ウルトラマンと郵便配達のミスマッチCMだって、地球での活動時間をカラータイマーで知らせている。そういうところはきちんと押さえなければ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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