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October 30, 2016
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カテゴリ:ホラー・コメディ
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ロボシャーク vs. ネイビーシールズ [ アレクシス・ピーターマン ]
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 宇宙に浮遊する巨大UFOから地球に向けて、数個、球形の物体が発射される。

 そのうちの1個が海に落下する。何やら海中で、あたりを見回すような球形の物体。
 そこへホウジロザメがやってきて、いきなりがぶりと球形の物体を飲み込んでしまう。
 ホウジロザメはいつも腹をすかせているから、なんでも食らいつくんだねぇ、などと思っている間もなく、ホオジロザメは閃光とともにロボシャークに変身!

 いいねぇ、このすべりだし。

 モンスターは非現実的な存在である。
 モンスターの出現に関しては、それなりの説得力も大切だ。
 けど、小難しい理屈を提示され、それを理解しなければならない。
 お楽しみでモンスター映画を見るんだから、あんまり脳や心に負担がない方がいい場合もある。
 だから、こんなふうな展開もいいと思うぞ。

お手軽と言われようが、マイナー映画は、メジャー映画ができないことをやれるんだ。
 だから、期待感をもってマイナー映画を見る。
 B級モンスター映画の心意気、マイナーパワーを爆発させてくれ。

 かくてロボシャークはアメリカ海軍の潜水艦を襲い、轟沈させる。
 これに怒ったアメリカ海軍は、ロボシャーク撃退に出動する。

 『ロボシャーク vs. ネイビーシールズ』の雰囲気が盛り上がるシーンではあるが、この映画に海軍は出てくるが、ネイビーシールズは登場しない。セリフの中にさえ、ネイビーシールズにはまったく話題にさえふれられることはない。

 そして、ストーリーは、テレビのお天気リポーターの女性とその家族を中心に進んでいく。
 お天気リポーターとスタッフは、山間部へ大雪の現場中継に向かう途中で、海軍の前線基地の設営を見かける。さらに、街に出現したロボシャークとも遭遇する。

 このリポーターは、高校生の娘がいるような年齢なので、かねがねお天気レポーターを卒業して、二ュース・キャスターに昇格したいと思っていた。なので、これがチャンスと事態を報道しようとする。しかし、モンスター話の定石通りに、テレビ局も、かけつけた消防隊なども、ロボシャークのことをまるで信じない。

 あまつさえ、消防隊の隊長からコスプレお天気リポーターであることを指摘される。
 画面には、様々なコスプレでおばさんレポーターが天気予報するシーンが挿入された。

このノリはなんだ。
 そうか、B級モンスター映画にも、ときには笑いやギャグは必要だ。
 シリアスばかりが能じゃない。

 この映画では、ネットやSNSが活躍する。
 テレビ局が相手にしないのであれば、インターネットを使って実況中継。
 そこで注目を集めれば、テレビ局も黙っていないだろうという目論見だ。

 これは、格式あるメジャー映画に対抗して、ゲリラ戦法で映画づくりに励むマイナー映画の構図にも似ている。
 マイナーパワーだ。

 さらに、お天気リポーターの娘のSNSに、なんとロボーシャークが書き込みをしてきて、両者は心を通わせる。
 うーん、ガメラと草薙浅黄は、勾玉によって心を通わせたものだが、21世紀ともなるとスマホなんだなぁ。

 それにしても気になるのは、お天気リポーターの夫の必要以上のオーバーアクションだ。
 笑いを取ろうとして、完全にモンスター映画のシリアスな雰囲気を壊している。

 はたまた、ロボシャークが下水を破壊して市の職員だかが汚水まみれになるし。
 
 ギャグや笑いのサービスはいいから、早くシリアスに戻ってくれ、と言いたくなった。

 そうこうしているうちにロボシャークはシアトルのランドマーク、スペースニードルをめざす。

 シアトルといえば、Microsoftの本社がある。
 そこでロボシャーク撃退に乗り出してきたのが、なんとビル・グレイツ社長。
 ビル・ゲイツのそっくりさんだ。
 ビル・グレイツ社長は、MSドローンでロボシャークに挑むが・・・。

 これじゃあ、おバカ映画じゃないか!
 期待が強すぎて、否定し続けたが、やっぱりおバカ映画だったのだ。

 確かにメジャー映画ではやらない試みである。
 しかし、B級モンスター映画の心意気はなかった。
 マイナーパワーは多少なりとも感じたけどね。


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Last updated  October 30, 2016 08:55:42 PM
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