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カテゴリ:ホラー映画
【楽天ブックスならいつでも送料無料】ゾンビシャーク 感染鮫 [ キャシー・スティール ] 鮫の映画が好きなわけじゃない。 『ジョーズ(1975)』にしろ、超大型の人喰いホオジロザメが襲ってくる話なわけだ。 超大型と云っても、ビルよりも大きいわけじゃない。 異常に頭がよく、力も強いが、生物としての範疇は超えていない。 つまり、当方が好むところのモンスターではない。 モンスターとは、生物学的な存在とは確実に一線を画していなければならない。 大きかろうが、強かろうが、頭がよかろうが、鮫は鮫なわけで、現実に依存したものはモンスターではない。 そういった超常現象的な視点からして、『ジョーズ』に思い入れはもてない。 そして『ジョーズ』からすでに40余年、様々な鮫映画が登場し、怪獣的な鮫も出てきているわけだ。 ロボシャーク(ロボット鮫)とか、シャークトパス(鮫と蛸の合体獣)とか、トリプルヘッド・ジョーズ(三つ頭鮫)とか。 そうした、フツーじゃない鮫たちは、モンスターと呼べるのか。 あるいはパワーアップしただけの鮫にすぎないのか。 で、今回は「ゾンビシャーク」とあいなった。 タイトルからは、生物学的にあり得ない、超常現象的な鮫だ。 果たして、どれくらい怪獣しているか。 オバさん顔の主人公アンバーは、見かけほどは年がいってないらしい。 妹たちとシーズンオフのリゾート地、レッドプラム島に出かける。 そこにアメリカ軍の研究施設があり、負傷した兵士の治療、回復のために、細胞再生の研究が行われていた。そして実験のために、サメが使われていたのだ。 オバさん顔のアンバーたちが今はもう秋のビーチにいくと、鮫が砂浜に打ち上げられていた。 見ると、鮫の体の一部が大きくえぐられている。 その傷が致命傷で死に至り、浜に打ち上げられていたと誰もが思う。 ところが、死んだかと思われていた鮫が、突然アンバーの彼氏を襲い丸呑みした! ゾンビシャークの出現だ。 ちょっと待てよ。細胞、再生してないじゃないか。えぐられたままの傷は何なんだ? よくわからんが、ま、とにかく、軍の秘密実験がゾンビシャークを産み出したと云うことだ。 それにしても、なんでリゾート地にアメリカ軍の研究施設があるんだ? そんでもって、危ない秘密実験をしている。 危機管理意識がまるでないぞ。 さてさて、この手の鮫映画を「動物パニック」と位置づけたときには、ひとつのパターンがある。 それは、町おこし、村おこしのお祭りがあって、人が大勢集まってくる時期に鮫やピラニアが襲ってくる、というのが「動物パニック」の定番なのだ。 なぜならば、鮫やピラニアが大勢集まった人々を襲い、阿鼻叫喚の大パニックになるからだ。 しかし、今回のリゾート島は、シーズンオフ。 人がいない。 アンバーたちは、時季外れの格安料金だということでレッドプラム島にやってきたのだった。 これまでの動物パニックとは異なるアプローチで新風を吹きつけるのか。 人気(ひとけ)のないリゾート地で、孤立感を出すとか。 いや、ちがう。 予算が乏しいから、常套手段のお祭り騒ぎができなかっただけだ。 スケール・ダウンは否めない。 いずれにしろなんにしろ、鮫がゾンビになっても、しょせんは水の中の生物。 鮫がゾンビに感染しても、海の中で泳ぎ回っているだけ。 人間のゾンビみたいに群れで襲ってきて、人が追い詰められるというような展開にはならない。 人間は陸にいれば問題ないはず。 ところが島の人々は、海に入ってゾンビ鮫を退治しようとする。 当然ゾンビ鮫は、手ぐすね引いて待ち構え、人間を食らいまくる。 水の中で人間が鮫に敵うわけがない。 無謀にもほどがあるだろ。 お祭り騒ぎによる集客ができなかったので、阿鼻叫喚のパニック・シーンを演出したいがために、この惨劇を招いたのか。 もうスタッフは自棄(やけ)なのか、単なるおバカなのか。 そうなると、ゾンビ症状は人にも感染するわけだ。 もしかして、ゾンビ人間が主人公たちを襲うのかと思った。 であるならばゾンビシャークからは軸がずれるが、それで盛り上げようというのか。 だが、ゾンビ人間は、群れどころか、多分3人しか出てこなかったぞ。 てなことで、ゾンビシャークには、モンスターと呼ぶ呼ばない以前に、もうちょっと活躍の場がほしかったところでございます。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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