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テーマ:最近観た映画。(40134)
カテゴリ:特撮映画
当方は、第一次怪獣ブーム直撃世代である。 いや、それ以前から東宝特撮映画などにかぶりついていた。 爾来、そうした映画を見続けてきわけだ。 【あらすじ】 前作『ゴジラVSコング』から3年、ゴジラは地上、コングは地下世界と棲み分けをしていた。そして地下世界のコングは、同族の巨大猿集団(グレイト・エイプ)と巡り合う。しかし、グレイト・エイプを支配するスカーキングはコングを排除しようとした。スカーキングの勢力がさらに増大すると、地上世界も危機に陥る。コングは地上のゴジラとともに、スカーキングと配下の冷凍怪獣シーモらと激突する。 この映画は、いわゆるジェットコースター・ムービーで、おしまいまで飽きずに見ることができた。 そんな中で、当方のノスタルジーを痛く刺激するシーンがいくつかあったのだ。 まず、ゴジラが北極海での海蛇怪獣ティアマットとの激闘場面だ。 北極海へ向かうゴジラを、モナークの潜水艦が追う。 北極海、潜水艦、氷山、そしてゴジラとくれば、元祖『キングコング対ゴジラ』をどうしたって想起するよ。 原潜シーホーク号が北極海で謎の発光氷山を発見し、そこでさらにゴジラ復活に遭遇し、あえなく撃沈されたのだった。 モスラといえば、小美人、コスモス、エリアスなどと称される妖精である。 彼女たちは、モスラとコンタクトする。 今回は、イーウィス族の少女ジアが、一人でモスラの覚醒をサポートした。 だが、しかし、ここは願わくば二人組にしてほしかった、妖精ではなかったとしても。 当方としては、前作までシリーズに登場していたマディソンと、このジアとの二人組がよかろうと思うのだ。 映画を見ている最中は、マディソンが出てこないから、ジアとイーウィス族の女王がペアになるのか、なってほしいと願ったが、それはちょっと無理があったね。 なお、イーウィス族はテレパシーでコミュニケーションをとるが、東宝特撮では小美人がテレパシーで交信することができたのさ。 【中古】発光妖精とモスラ 筑摩書房 中村真一郎 さらにモスラに関しては、目覚めてすぐに、対立するゴジラとコングの仲裁を行う。このシーンは、いわずと知れた『三大怪獣地球最大の決戦(1964)』である。最強の外敵キングギドラに立ち向かうため、マウント争いをするゴジラとラドンを諫めるのがモスラだった。つまり、この映画の立ち位置では、ラドンとコングとが入れ替わったことになる。 三大怪獣 地球最大の決戦 4Kリマスター【4K ULTRA HD】 [ 本多猪四郎 ] 観賞途中、ふと心配になったのが、怪獣バトルの場面設定が地下世界になるのか、というところだった。 和解が成立したゴジラとコングは、モスラともども地下世界に向かう。 地下世界は、山々に囲まれるなどしたほぼほぼ自然の状態である。 かつて、昭和ゴジラ(やその他の特撮映画)は、徐々に南海の孤島や富士の裾野のような場所で怪獣バトルなどが行われがちになった。経費節減のために、ミニチュアセットが必要な都市破壊が避けられたのだ。 これは、はなはだ残念なことだった。 島や地下世界では、怪獣の巨大さが実感しにくい。 例えば、この映画では、発掘作業中のピラミッドの陰から、ピラミッドに劣らぬ巨体のコングが、ぬっと姿を現すシーンがあった。こんなところに、怪獣の圧倒的な巨大感が漂うのだ。 しかし、今回の映画は、地下世界で怪獣の顔合わせがあったのちに、舞台を地上のブラジル、リオデジャネイロに移したのだった。 大都会リオデジャネイロでの巨大怪獣の大激闘、高層ビルを破壊しながら暴れまわる怪獣とその下を逃げ惑う人々、なっていうシーンは、現実と非現実が入り交じり、怪獣映画の醍醐味ここにあり、である。 あと、おまけ。 新怪獣シーモは、冷凍怪獣である。口から吐き出す冷凍エネルギーで、コングを凍傷に追い込む。 かつて、東宝特撮では、『海底軍艦(1963)』の冷線砲が、ムー帝国の守護怪獣マンダを氷漬けにした。 だが、過去、ゴジラが対戦した中に冷凍怪獣はいなかった。 また、『ゴジラ FINAL WARS(2004)』において、ゴジラは海底軍艦轟天号と一戦を交えているが、このとき轟天号は冷線砲を使用していない。 冷凍怪獣として記憶に残るのは、大映ガメラシリーズのバルゴンである。バルゴンは霧状の冷凍液を噴射して大阪城を凍らせ、ガメラをも凍結に追い込んだ。 当然、所属団体がちがうから(プロレスか⁈)、ゴジラは、バルゴンとは対戦していない。 ゴジラにとって、冷凍怪獣シーモはまだ見ぬ強豪だったわけだ。 (それにしても、ゴジラが、あれほどエネルギーをチャージする必要があったかどうかは疑問が残る) 海底軍艦【Blu-ray】 [ 高島忠夫 ] 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン[Blu-ray] Blu-ray [Blu-ray] / 特撮 ゴジラ ファイナル ウォーズ【Blu-ray】 [ 松岡昌宏 ] そんなわけで、今回は、IMAXレーザーで大迫力を堪能できた。 そのIMAXレーザーは、デジタル上映である。 さらに、ゴジラなどの怪獣、建物のなどもCGである。 当方としては、着ぐるみ、ミニチュア、フィルム上映が好みなのだが、それらはもう望むべくもない。
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