盛岡の県民会館で開催されている『人体の不思議展』に行ってきた。
入場料金が1400円と知って、『はぁ?なにそれ?』と思ったのだが
身体の中の勉強ができるならいいか、と思って行ってきた。
が。しかし。
わたしは、この開催展における展示物が、すべて本物の人体であることを
全く知識に入れておらず、入場してから入口に貼ってあった
『本展で展示されているすべての人体プラストミック標本は、生前からの意志に基づく献体によって提供されたものです。』
と、いう文章を読んで初めてその事実を知った。
人体の不思議展のホームページ
このサイトには、実際に展示している標本画像が何点か掲載されています。
興味のあるかたは、どぞ。
その事実を知ってから、標本を見て廻ったが。
本物の人体標本は、あまりにも本物ゆえのリアルさに衝撃を受けた。
顔の部分にはあごひげや鼻毛の痕跡があり、うわ。と思うのだけど
目が離せず、じっくり見てしまった。
内臓。筋肉。骨格。身体のあらゆる部分をあますことなく、標本として
詳細に一般に公開して、一般人のわたしたちが見ることができる。
更に、その標本を触れるコーナーもあり、昔生きて歩いていた人の
標本になった内臓や筋肉、骨を今生きているわたしたちは手で触れる。
新しい方法による標本は、固いだけではなく内臓の部分では弾力が残っており
腸のびらびらしたところは、本当に柔らかい。
そこにびっくりした。
さらに本物の脳を直に持ち上げるコーナーもあり、本物の脳を持ってみる
なんていう機会は、医者でも無い限りあるわけはないので
持ち上げてみた。
思った以上に重かった。
人間の身体は、内臓も骨も筋肉もみな、同じに付いている。
みな、同じ身体で生まれて生きているのに、心の中だけは
誰一人同じ人間は居ない。
身体の病気は医学の進歩により、病気の謎が解明されて
不治の病と言われていたたくさんの病気が、完治するようになった。
でも、人の心はいまだにすべて解明されない。
身体の中は勉強すれば理解できる。
しかし、心の中はたくさん勉強しても、すべてを理解することはできない。
脳は、外側から見ればどれもみんな同じような大きさで
同じしわしわのカタチでしかならないのに、なぜ
中身は、こんなにも違いすぎるのだろう。と、昔生きていた誰かの脳を
持ち上げて、そんなことを思ってみた。